2019年1月29日火曜日

『Newton』 コラーゲン

コラーゲンのサプリメントが各社から販売されています。美容に関心の高い人を中心に支持されているようです。

ただ、コラーゲンはタンパク質の1種です。口から摂取しても胃や十二指腸などで分解作用を受けてしまい、小腸から吸収されるときにはバラバラのアミノ酸になってしまう。したがって、コラーゲンを飲んでもコラーゲンが形成されない、というのが長い間の定説です。

『Newton』特集の記事でも、そのように結論づけています。

が、近年になって新たなことが分かってきました。

コラーゲンを構成する主要なアミノ酸は、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンの3つ。この3つで、全体の約半分を占めます。
この3つのアミノ酸が結合したコラーゲンペプチドは消化酵素の作用を受けにくい性質を持ち、そのままの状態で吸収されます

吸収されたコラーゲンペプチドを骨格としてコラーゲンを構成するのは難しいことではありません。
この過程を経て、サプリメントのコラーゲンが体内のコラーゲンの材料になります。
ただし、より吸収率を上げるためには、コラーゲンペプチドという最小の状態まで切断された商品を選ぶ必要があります。たんに「低分子化」と書かれているだけでは、効果半分になるかもしれません。

なお、コラーゲン形成のためにビタミンCが必要だということは、よく知られています。プロリンを材料にヒドロキシプロリンをつくる場面でビタミンCが働きます。




2019年1月25日金曜日

『Newton』 玄米&白米

『Newton』特集からの抜粋と解説、今回は玄米のメリットとデメリットです。

記事にあるように、玄米には精米によって取り除かれる糠がそのまま残り、そこにビタミンB1マグネシウム、食物繊維などが含まれるため、白米に比べて栄養価が高いというのが「売り」です。

また、がん患者などが食事療法の一環とし玄米食を取り入れるという話はたびたび耳にします。

その根拠としては、玄米に含まれるフィチン酸(IP6=イノシトール6リン酸)が挙げられます。
フィチン酸は、有害ミネラル(重金属)、農薬、その他薬物、添加物、放射性物質などと結合して体外に排泄します(キレート作用)。

一方で、鉄、銅、亜鉛、マンガン、クロム、カルシウム等の有益なミネラルまで一緒に排泄してしまう、というマイナス面も持ち合わせています。
そのためか、きわめて熱心な玄米食信奉者のなかに、貧血症状のある方をたびたび見掛けます。

それ以外にも、圧力釜を使って高温で炊くと、アクリルアミドと呼ばれる発ガン物質が発生することがわかっています。
さらに近年、アブシジン酸という酵素阻害物質も見つかっています。

なにより玄米は、固く消化しにくいのが難点です。玄米食は「百回噛め」などと言われますが、百回噛んでもなお消化がよいとは言えません。
胃腸が弱っている人の玄米食はもってのほか、かもしれません。

記事に出ているヒ素以外にも、いくつか問題を抱えているのが玄米です。

2019年1月19日土曜日

『Newton』 ビーガン

事情により間が空きましたが、今日からブログ再開です。
『Newton』特集の記事、今回はビーガンです。

厳格な菜食主義者のことをビーガンといったりします。ビーガンにもいくつかの段階があるようですが、動物性食品は一切食べないことを基本とします。

ビーガンにはビーガンなりの持論があり、そこに口を挟もうとは思いません。
記事では、動物性食品にしか含まれないビタミンB12が欠乏する恐れを指摘しています。

が、分子栄養学の立場から見ると、むしろタンパク不足が必至となることの方が問題です。

一般に、卵、肉、魚、大豆製品、牛乳・乳製品のことを5大タンパク食品といいます。
それ以外の野菜、果物、穀物などにもタンパク質は含まれますが、まとまった量を摂ろうと思えば、やはり5大食品のウエイトは大きくなります。

その5大食品の内、大豆食品を除いた4つは動物性です。ビーガンでも十分なタンパク質を摂ろうと思えば、大豆食品のウエイトが限りなく高くなります。

実際には、豆腐や納豆、煮豆、枝豆、油揚げ、湯葉、きな粉 etc. ばかり毎日食べていたのでは飽きてしまいます。
また、大豆に含まれるポリフェノール類のイソフラボンはさまざまなプラス効果が期待できますが、過剰に摂りすぎるとマイナス効果(乳がんのリスクなど)になる懸念があります。

5大食品をバランスよく食べることによって、十分なタンパク質を無理なく摂取することが可能になります。
分子栄養学のコアであるメガタンパクの基本です。

2019年1月8日火曜日

『Newton』 糖質制限

さっそく『Newton』2018年12月号の特集「最新科学にもとづく食と健康の正しい知識」から。

まずはこれ。

糖質制限については、東京での講習や加盟店向けの原稿、このブログでも取り上げました。

『Newton』での結論を見ると 

まさにその通りだと、私も考えます。
ただ、「長期的なリスク」については、糖質制限そのもののに潜むリスクというよりは、糖質制限を見よう見まねでやってしまうリスクだと考えます。

糖質を大幅に減らした場合に、それを補うカロリー(エネルギー)がなければいけません。そうでなければエネルギー代謝が滞り、全般的に代謝、免疫が低下してしまいます。
おそらく、そのワナに陥って体調が悪くなり、失敗する例が多いのではないかと推測しています。

糖質制限をおこなうにしても、カロリーを補うタンパク質と脂質のことを十分に勉強してから実践に移す必要があります。
また、従来の糖質(炭水化物)主体の食事に比べると、多少は予算が掛かることも知っておかなければいけません。


さて、注目すべきは2枚目の写真の右下、糖質の割合と死亡リスクの関連を表したグラフです。
「糖質50~55%のときに最も死亡率が低い」という記述です。

日本人の場合、平均でエネルギー源の約60%を糖質から摂取しています。
これを糖質制限では、ゆるやかなものでも40%以下、厳しいものだと15%以下に糖質をセーブします。

糖質50~55%は、糖質制限と言えるレベルの糖質オフではなく、「糖質ほんの少し控え目」といったところでしょうか。「少し控えた」分は、良質なタンパク質と脂質で補います。
おそらく私も、これに近い食生活を実践しています。

がんや糖尿病の食事療法として糖質制限を導入するのであれば、50~55%ではまったく不十分です。専門的な勉強をして、腹をくくって取り掛かる必要があるでしょう。
が、予防目的であれば、無理なくストレスなく続けられる糖質50~55%は最適かもしれません。

2019年1月4日金曜日

すこやかな一年を


今年も、わかりやすく、実践できる、健康に役立つ話をお伝えします。



年末年始は、犬との外出をのぞいて、ほとんどを自宅で過ごしました。のんびりタイムの合い間合い間に本を読み漁りました。
書籍はこういったもの。

雑誌もまた、ジャンルはバラバラです。

このなかでブログで書けそうなものは、真ん中の『NEWTON』くらいです。
特集「最新科学にもとづく食と健康の正しい知識」には十数項目のトピックが掲載されていました。
次回から、そのうちの約半分について、所見をまじえて簡潔に説明します。