2018年7月28日土曜日

すい炎・すい臓がんの予防②

前回のブログで、すい臓がんを発症する3大原因として、

①アルコールの過剰摂取
②胆石
③糖尿病

の3つを挙げました。②と③に関して、簡単に説明します。


胆のうでつくられてしまった胆石が何かの拍子で胆のうを飛び出すと、胆管を通って十二指腸へ向かいます。十二指腸への出口を十二指腸乳頭といいます。
胆石が大きい場合、しばしば十二指腸乳頭で詰まってしまいます。

一方、膵臓でつくられた膵液は、膵管を通って、やはり十二指腸乳頭から十二指腸に分泌されます。
つまり、胆管と膵管は十二指腸乳頭で合流しています。合流しなければいけない理由があるからですが、ここでは割愛します。

胆石が十二指腸乳頭で詰まると、膵液も流れを塞がれて、十二指腸に出れなくなります。
すると、膵管が脹れあがり、膵液の一部が漏れ出してしまいます。この膵液にはタンパク質の消化酵素(トリプシンなど)も含まれており、タンパク質でつくられるている膵臓自信を分解しようとします。
これが炎症の始まりであり、がん化の始まりでもあります。


糖尿病を発症すると、上がった血糖値を下げようとして、すい臓がインスリンを大量に分泌します。その状態が継続すると、やがてすい臓は疲弊して炎症を起こし、すい臓がんのリスクが高まります。

糖尿病の原因としては、糖質の過剰摂取、運動不足、肥満、ストレス等が考えられます。
糖尿病が進行すると、がんのリスクだけではなく、網膜症、腎不全、神経障害をはじめ、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症などのリスクも上がります。

2018年7月24日火曜日

すい炎、すい臓がんの予防

おはようございます。
現在発売されている雑誌です。

この1年だけでも、すい臓がんを患った方の話を数件聞きました。
すい臓がんは、すべてのがんの中でももっとも5年生存率が低いがんとして知られています。

その理由として
1.すぐには症状が出ない。症状が出ても、腰痛と勘違いして時間とともに進行してしまう。
2.他の臓器に隠れて体の奥深くにあるので、発見しにくい。
3.肝臓などの臓器やリンパ節に転移しやすく、発見されたときには手術不可能なケースが多い。
4.手術可能だとしても、「2」の理由から手術は非常に困難で、小さながん細胞を取り残してしまう場合が多い。

などが考えられます。

1.の「すぐには症状が出ない」は、すい臓に限ったことではありません。肝臓や腎臓にしても同じです。
ただ肝臓や腎臓の場合は、医療機関での血液検査でそれぞれ複数の検査項目があります。特定検診を定期的に受診していれば、大病する以前にシグナルを受け取ることができます。

すい臓に関する血液検査項目は、あるにはあるのですが(AMYアミラーゼ)、特定検診には記載されないために未病のサインをキャッチすることができません。
すい臓がんこそ予防の意識が大切になります。

すい臓がんには、慢性すい炎が進行して発症するタイプと、慢性すい炎を経過しないで発症するタイプがあります。
ひっくるめて、すい臓がんの3大原因を挙げると、
① アルコールの過剰摂取
② 胆石
③ 糖尿病
ということになるでしょう。

アルコールが害をもたらすのは、なにも肝臓だけではありません。
(つづく)

2018年7月17日火曜日

人も犬も「予防にまさるものはなし」②

犬の栄養学を学習していくと、さまざまなことが分かってきました。

ドッグフードの原材料表記を見ると、人の食品には必ず表記義務がある、タンパク質、脂質、炭水化物の含有量のうち、炭水化物が抜けています。
※灰分とはミネラルのことです。

どういうことなのか、調べてみると、

・犬は炭水化物(糖質)の消化酵素アミラーゼを持たない。したがって、糖質を消化することはできず、糖質が含まれていても犬の栄養にはほとんどならない。
そのため、表記義務から外されているのでしょう。

その代わりに重要になってくるのが、タンパク質。タンパク質は大量に大量に必要です。
なんだか分子栄養学とあまり変わりません。

少し違うのは、
・犬にとっての必須アミノ酸は、人の9種類にアルギニンを加えた10種類であること。
消化率がよいのは肉や魚の動物性タンパク質で、植物性タンパク質の消化率は極端に落ちる。

驚いたのは、肉や魚よりも消化率にすぐれるのはであること。

しかも、卵はほぼ糖質ゼロ(60g中、わずか0.2g)の食品ですので、その点でも犬向きです。

さらに、卵にはビタミンCを除くすべてのビタミン、およびミネラルが含まれます
そのビタミンCは、犬の場合は体内で適量を合成できるので問題ありません。
(霊長類を除く哺乳類は、ビタミンCを自ら合成できます)

ただし、生卵は厳禁。卵白に含まれるアビジンという成分が、ビタミンB群の一つビオチンの吸収を阻害するからです。
これは、人の場合も同じです。


現在のご飯は、卵1個を1日3回に分けてそぼろ状にして、ドッグフード(これも商品を吟味中)に混ぜています。


もう一つ大切なのがカルシウム。カルシウムは、体重1kg当たり100~120mgグラムくらい必要だと言われています。愛犬は今1.3kgなので、130~150mgくらい必要です。
ちなみに、成人男性の推奨量が1日600mgなので、体重当たりにすると10倍強になります。

そこで、カルシウム豊富な卵の殻を煮沸殺菌したのち粉砕し、粉にしたものをそぼろ卵にホンの少量混ぜることを始めました。
煮沸しないと、サルモネラ菌、もしくは次亜塩素酸ナトリウムなどの殺菌剤が残留している可能性があります。

殻のカルシウムは吸収にすぐれ、これは人にも有効だという研究もあります。

ちなみに、Mサイズ卵の殻1個分には約2g(2000mg)のカルシウムが含まれます。



愛犬チョコは、ヒトの年齢に直すと2歳未満。今から栄養に配慮した食事を与えてあげれば、病気をせずに長生きするでしょう。
長寿も大切ですが、なにより病気をしないでほしいと願います。
(リラックスし過ぎ)

安価なドッグフードに比べればコストも手間ひまも掛かりますが、つまるところ、それは高額な医療費が不要になります。
その考え方は、人とまったく同じです。


そんな気持ちを知ってか知らずか、チョコは幸せそうです。

2018年7月12日木曜日

人も犬も「予防にまさるものはなし」

先日、我が家に仲間が加わりました。
トイ・プードルとダックス・フンドのミックスで略称ダップーと言うそうです。

生後3か月のメス。非常に賢く、活発で甘えん坊。
甘えん坊なので「チョコ」と名付けたのですが、実際のところチョコは犬には与えてはいけない食べ物なんだそうです。中毒症状を起こすとか。

飼い主同様に、犬も食事が大切です。もちろん、運動や歯磨き、ストレス解消も。
食事については、内容もそうですが、甘やかして食べ過ぎると、すぐに糖尿病になってしまいます。

今のペットは、人が掛かる生活習慣病のほとんどを発症するようです。
そうならないように気に掛けなければいけない対象が、また1匹増えました。

2018年7月7日土曜日

研修担当として

水曜日から金曜日まで、急な出張で愛知県春日井市に行ってました。
私はかつて1年間だけ名古屋市に住んでいましたが、愛知県を訪れたのはそれ以来、15年ぶりのことです。

当時の空の玄関口は名古屋空港でしたので、中部国際空港(セントレア)に降り立つのは始めてです。とても洗練されたターミナルビルですが、一番端っこのゲートになってしまうと、じつに遠い!
行きの飛行機が遅れた都合で、300mのダッシュになってしまいました。



今回の目的は、施療実技のフォローアップ。細かな事情は長くなるので省略しますが、5年前に研修を受講された加盟店オーナーを訪ねました。
自分が研修を担当した方と5年ぶりにまとまった時間を過ごすと、さまざまなことに気づかされます。

・ 5年間、研修で伝えた通り、基本に忠実な施療をしていたこと。
・ 一方この5年間で、私の解剖学の学習にともなって、変更・改良を加えた箇所が数点あったものの、それを伝える機会がなかったこと。
・ 施療以外のことでも、伝えたいことはたくさんあり、また先方も聞きたいことが数多くあったということ。

とくに、最後の1対1のコミュニケーションはとても大切です。全国の加盟店が集まる研修では、どうしても1人1人と話せる時間は限られます。
もちろん私も体一つなので、すべての店舗に出向いて同じことを行うことはできません。それでも、仕事の組み方、スケジュールの組み方をさらに工夫して、このような時間を生み出していきたい、とあらためて感じました。


2018年7月2日月曜日

下半期もやることいっぱい

昨日は久しぶりにシネコンで映画を楽しみました。
一昨年の本屋大賞作、『羊と鋼の森』。若手ピアノ調律師の成長を描いた、人間模様のストーリーです。
かつてピアノと関わる仕事をしていた私にとっても、大変興味深く、また感銘を受ける作品でした。



さて、今年も後半に突入しました。皆さんの上半期はいかがでしたか?

私はというと、3月の新潟講習(生理学)、5月の東京講習(分子栄養学)、6月の本院研修2件を軸に過ぎて行きました。新潟講習も東京講習も2日間ずつの研修でしたが、それぞれの内容に対応したテキストを新たに作成したため、結構な準備時間を取りました。

それでも、そのテキスト作成の過程が勉強そのものですので、きわめて充実した時間ではあります。そこで勉強したことは、次回以降の研修でまた違う研修生の方に伝えることもできます。

同じテキストを用いて全く同じことを繰り返す、という手を抜く方法もありますが、どうも私の精には合わないようです。
また秋の講習に向けて、着々と準備を進めています。



秋に向けて勉強していることの一つが、もはや「わからない」では済まされない糖質制限食
糖質制限食は、なにもダイエットに限らず、うつ、パニック障害、自律神経失調症などのメンタル疾患には欠かせない食事療法になっています。

それだけではなく、十分に学習してプランを練り上げて実行したならば、がんや糖尿病に対する最強の食事療法になる可能性を秘めています。がん細胞を増殖させるのはブドウ糖のみ、血糖値を上げるのもブドウ糖(正確には糖質)のみだからです。

ただ、理屈は明快にもかかわらず、その実践はかなり難しいと言えます。糖質を大幅にカットした分のカロリーを、残るタンパク質と脂質でカバーするのが意外と高いハードルだからです。
結果としてエネルギー不足になった場合、代謝・免疫がダウンして逆効果になります。
(先月の地元紙の記事)

したがって、見よう見まねで行うのは危険です。某ノンフィクション作家や福岡県の大物政治家が、糖質制限食を続けたあとに亡くなったという話があります。海外の研究論文などでも、糖質制限食が死亡率を上昇させている、という事例が複数あります。

失敗に終わらない正しい糖質制限食をただいま研究中です。この成果を琉球温熱療法の強力な援軍アイテムにする。これが秋に向けての大きなテーマになりそうです。

が、その前に研修がまた一件決まりました。今年下半期もやることいっぱいです。