2017年12月29日金曜日

さらに上を目指して

沖縄本院は今日が仕事納めです。
私にとって今年最大のトピックといえば、東京での栄養学集中講習(2月、5月、11月)でした。
毎回の溢れでるばかりの熱気。今でもその感覚が体に残っています。
これを始めたのには経緯がありました。

2~3年に1回、沖縄本院にて全国の加盟店を対象とした「レベルアップ研修」を開催しています。前回は、昨年の11月でした。
が、この研修は時間的な制約のなかで行います。本土の加盟店オーナーにとっては、往復の時間が掛かります。こちらから4~5日の休業を強いるわけにもいかず、研修は1泊2日ですが、正味1日ほどのスケジュールです。
これでは、一つのテーマをじっくり時間を掛けて伝えることができません。じっさいに私の持ち時間は、前回2時間しかありませんでした。
そこで、私の方から加盟店のあるエリアに行って、丸2日間たっぷりやろうじゃないか、という流れだったと思います。
最初は、東京と新潟から要望の声が上がったので、都内で始まりました。単発1回きりで、と考えていましたが、受講者の方々の学習意欲が高く、やっているうちに更に更に上を目指せそうだ、という感触を得たため、結局3回やりました。
”加盟店のあるエリア”とはいっても、新潟の方々は毎回遠方から大変だったことでしょう。
けれども、新潟の施療師さん達からは、「勉強したい」という強い意慾がひしひしと伝わってきました。
この講習、まだ来年も続きます。加盟店の皆さんのレベルがジワジワと上がってきました。が、もっともっと上を目指します。
そのためには、私もこのままではいけません。自分自身をもう一段底上げする必要があります。
どうやって、何で勉強するのか。ある程度は考えました。あとは実行あるのみです。

来年も、伸びる加盟店に力をつけていただくために尽力する。そこにエネルギーを集中的に投入する。
ぶれない軸を持って仕事をします。

2017年12月26日火曜日

山梨に学べ!

こんにちは。
夜になると結構冷え込みます(本土の人には怒られそうですが)。
そんなときに少しだけ体を温めるのがココア。
砂糖もミルクも一切入っていない純ココアです。
そのままではさすがに苦いので、オリゴ糖シロップを混ぜて飲みます。
シナモンや生姜を加えるとさらに温まります。


前々回の都道府県別平均寿命の話のつづき。
平均寿命第一位は男性が滋賀県、女性が長野県です
が、この両県とも健康寿命となると、大きく順位を落とします。
滋賀県の男性が31位、長野県の女性が18位です。

では、健康寿命の第一位はというと、男女ともに山梨県
あまりパッとしない県なので、ピンとこないかもしれませんが(異論もあるでしょうけど)。
山梨県の何が健康寿命の延伸に寄与しているのでしょうか。
私もかつて一年半ほど住んでいましたが、思い浮かぶのは次のようなことでしょうか。

とにかく水がおいしい!(富士山系と南アルプス山系の伏流水)
フルーツ王国(ブドウ、桃、いちご、さくらんぼ etc.)
あっちに行っても、こっちに行っても温泉。体を温めるには事欠かない。
なんといっても田舎。の~んびりしている。

今一つ裏づけに乏しいので、調べてみたら以下のことがわかりました。

日照時間が日本一。
つまり、ビタミンD生成のチャンスに恵まれている。おのずと骨折しにくい環境である。
言っていることがよく分からない人は、過去ブログをご覧になってください。
http://shopblog.ryukyu-onnetsu.jp/2015/02/blog-post_7.html

時間のある人は、ビタミンDについての関連記事もどうぞ。

何度も書いていますが、適度な日光浴をしましょう。
沖縄でも、今の時期は紫外線が強くはありません。1日15分程度は陽にあたることをお薦めします。

もう一つ山梨県で意外なのは、1人あたりのマグロ消費量が静岡県と並んでトップクラスであること。山梨県は海に面してはいませんが、物流が発達した現代では、そんなことは関係ないみたいです。
マグロといえば、必須脂肪酸のDHAが豊富です。DHAは脳神経を活性化する作用を持っています。これは認知症、とくにアルツハイマー型認知症の予防につながります。

骨折と認知症を減らすことができれば、自然と健康寿命は伸びるでしょう。
骨折と認知症を減らす手立てはビタミンDとDHAだけではありませんが、まずはそういうことを意識して生活習慣や食事を考えることが必要なのです。

2017年12月22日金曜日

トマトと卵

こんにちは。前回の「香港に学べ」のつづきです。
香港では医食同源の好例としてスープが健康の知恵だという考えが根付いています。昼夜の食事で、気候や体調に合わせた温かいスープを多くの人が飲みます。
なかでもトマトと卵のチキンスープは、香港家庭料理の定番です。中医学では鶏が胃腸を温め、疲労回復にも有効とされていて、スープの素材にはチキンがよく使われます。

ところで、なぜトマトと卵なのでしょうか。
この組み合わせは香港、というよりは中国の食文化では日常的なようです。
中国家庭料理の定番中の定番でトマトと卵の炒め物があります。
中国語では西紅柿炒鶏蛋と書きます。西紅柿がトマト、鶏蛋が卵です。
そういえば上海出張のとき、ホテルのモーニングでは必ず大皿に盛られていました。

このトマトと卵の炒め物、調理が簡単で栄養価が高いということで人気があります。
卵のことはブログで何回も書いているので、ここでは省略します。
トマトといえばビタミンCやカリウムを豊富に含むことで知られていますが、注目度が高いのはカロテノイドの仲間であるリコピンです。リコピンは、抗酸化作用や抗がん作用があるファイトケミカルの1種です。

リコピンは、もっとも抗酸化力の強いカロテノイドといわれ、トマト以外ではスイカ、赤ピーマン、紅芋などに含まれます。リコピンはまた、前立腺がんや膀胱がん、卵巣がん、肺がんの予防に有効であることが分かっています。
リコピンは脂溶性であるため、油と一緒に取ると吸収率が高まります。また、加熱によっても吸収率が上がります。
こうなってくると、トマトと卵の炒め物が如何に理にかなった料理なのかが理解できます。

蛇足になりますが、我が家の定番料理にはトマトとエビの玉子丼があります。

2017年12月17日日曜日

香港に学べ!

沖縄県の平均寿命が男女ともに、またランクダウンしました。沖縄の健康長寿も今は昔、となりつつあります。

それを尻目に2年連続で平均寿命世界一、不動の長寿地域に躍り出たのが香港です。それに因んだ記事を目にしました。

何が長寿の理由なのか。記事にはこう書いてあります。
日本の食事は「美味しいかどうか」が優先されるが、香港ではまず「体にいいかどうか」を重要視するのだそうです。
タツノオトシゴは鎮痛や血行促進に効能がある、山羊の角は頭痛に効く、ムカデは解毒作用がある、燕の巣は滋養強壮によい・・・といったことも書いてありますが、さすがに今の香港人がこんなゲテモノを日常的に食しているとも思えません。

現実的な食文化に目を移すと、飲料については「冷えは万病のもと」という中医学の考え方が深く浸透しているようです。
日本と違って飲食店で氷の入った水は出てこない。コンビニでは当たり前のようにビールが常温で売られている
このブログでもずいぶん前に書いた気がしますが、腸を冷やすことにはことさら警戒心が強いようです。

おもしろいのが、飲茶の店で定番メニューになっているホットレモンコーラ。30℃前半くらいのコーラにレモンスライスを数枚乗せ、スプーンで潰して飲むのだそうです。
驚くべきことに、香港ではコーラを風邪薬にも転用しているとのこと。ホットレモンコーラに生姜をすりおろしたり、搾り汁を加えたりして飲みます。

この話ホントかな? と思って、ネット検索したら、「フランスでは風邪をひいたらコーラを飲む」「ノルウェーでも体調の悪いときにはコーラを飲む」など、他国の例も結構あります。
元々コーラは19世紀の終わりころ、アメリカで頭痛薬として売り出したのが始まりだと聞きます。
風邪にコーラは、どうやら香港の都市伝説ではなさそうです。

2017年12月12日火曜日

本当の基準値

こんにちは。もう少し、血液検査表の話です。

そもそも血液検査表は、血圧や糖代謝、脂質代謝、あるいは肝機能や腎機能を調べるものですが、そこに書いてある基準値の意味を正確に知らなければ、「問題ないのに病気」だと診断されてしまったり、逆に「予兆があるのに問題なし」と言われることもあります。

まず、基準値の決め方は何か。
測定数の平均値を中央として、全体の95%をカバーしている範囲を基準値内とします。この範囲の下限よりも下、あるいは上限より上だった場合、それは異常値ということになります。

ということは、全体の水準が高かったり低かったりしても、95%の人は基準値内に入ります。逆に全員が正常だった場合でも(あり得ませんが)、上と下5%の人ははじき出されて異常値と判定されます。
つまり、基準値は必ずしも正常値ではないことを理解しなければいけません。

また、検査機関や医療機関によっても基準値は変わってきます。
こう考えると、基準値は結構いい加減だと言えるかもしれません。

さらに基準値に対して異議を唱える識者がいます。
東海大学名誉教授の大櫛陽一氏(医療統計学)は、性別(男女差)と年齢差が考慮されていない項目が多く、それが考慮されないのは大きな問題だと主張します。
この2つを無視すると、高齢者に対する無駄かつ危険な検査や治療の誘因となり、若者と女性においては早期異常の見逃しが起こる、と述べています。

たとえば、LDLコレステロールやALP(アルカリフォスファターゼ)のように、閉経前女性と閉経後女性で大きく適正値が異なるはずの検査項目でも、一般には同一の基準値が用いられています。
まったくナンセンスといえます。

この考え方をもとに、男女差、年齢差を加味した独自の「新基準値」を掲載したのが、この本です。
日本人70万人の調査から科学的な統計方法で導き出した、と書かれてあります。
血液検査のうち重要25項目の「新基準値」をパッと確認することができます。
先月の栄養学講習でも、このうちの半分以上が対象でしたので、非常に役に立ちました。

2017年12月8日金曜日

ただいま奮闘中!

今週の日~月曜日は、この時期の恒例となりつつある本島北部のリゾートホテルで骨休め。
通常では泊まれないプレミアムなホテルですが、県民向け格安プランコネをフルに使って、2日間だけの優雅な時間を満喫!
この景色に癒されるために一年間頑張っている、といっても言い過ぎではないかもしれません。


その前日の土曜日には、東京で栄養学講習を受講した方が、ご家族と一緒に来院されました。
今、懸命に復習をしているそうですが、血液検査表の読み取りに関しては「なかなか習った通りにはいかない」と言ってました。

何度も書きますが、血液検査表は元々栄養素の読み取りを目的とするものではなく、それを強引に違う読み方をして、栄養素の過不足を ” 読み解く” ものです。
したがって、マニュアル通り、セオリー通りにはいかないことが多々あります。それを他の検査項目の数値も見ながら類推していくことになります。

こうなってくると、あとは場数(枚数?)です。たくさん読みこんで慣れていくしかありません。


講習受講者のアンケートが順次送られてきています。
自分の血液検査表をはじめて分子栄養学的に読んでみて、自分のタンパク質不足がよく分かった、という方。
受講の次の日、さっそくお客様の血液検査表を読んでみて、ビタミンB6の必要性などを伝えた方。
配布資料を自分なりにまとめて、小さな手帳をつくろうと考えている方。
講習前は ” 雲を掴むような感覚” だったが、配布したサンプル約20枚を ” 何度も何度も何度も” 読み返して、より深い読み取り方を学びたい、と書いている方。 etc.

おそらく受講したほとんどの方が、血液検査表を前に今、悪戦苦闘していることと思います。
しかし、その先には、学んだ分子栄養学を武器にカウンセリングを行う、という次のステージへの道が開けてきます。
私も、だんだんおもしろくなってきました。

2017年12月2日土曜日

分子栄養学講習・実践編③

 水曜日は、楽しみにしていた室内楽演奏会に。
海外や東京からも一流音楽家を招き、「沖縄でこんな上質のものが聴けるの!」というくらい、心が惹き込まれるような演奏でした。 
(これはリハーサル風景)

 ひと仕事(講習のこと)終わったあとに浸る芸術は、いつになく格別です。


 その講習の話、つづきです。東京での講習は、目黒区の閑静な集宅街にあるホテルの会議室で行います。勉強する環境はよいのですが、住宅街のため、界隈に食べる店がありません。
 そこで、昼食は仕出し弁当です。脳をフル回転させているので、お弁当は健康的で少し贅沢なものを選んでいます。
ホテルの食堂をお借りして、みんなで食べます。これも楽しい時間です。

 さて、いよいよ血液検査表の読み解きへ。

 今回用いた検査項目は、総タンパク(TP)、アルブミン(Alb)、総コレステロール(TC)、HDL、LDL、GOT(AST)、GPT(ALT)、γGPT、コリンエステラーゼ(ChE)、尿素窒素(BUN)、乳酸脱水素酵素(LDH)、CPK(CK)、C反応性タンパク(CRP)、アミラーゼ(AMY)を主とし、補助的にクレアチニン(CRE)、中性脂肪(TG)、アルカリフォスタファーゼ(ALP)などを使いました。
 はじめて学習する人にとっては、これだけでも大変だったに違いありません。

 まずは、各検査項目の一般的な読み方と分子栄養学的な読み方の解説。
 続いて、私がじっさいの検査表を2~3読んだあと、受講者それぞれが持参した検査表を自分で読んでいただきました。
 適正値や高値、低値は、すぐに暗記できるべくもありませんので、テキストを見ながらの読み取りです。それでも皆さん、四苦八苦しながらも正しく読んでいました。驚異的な理解力です。
 
 これが難しいのは、「一見すると適正値に見えるが、じつはそうではない」「上昇要因と下降要因が併存すると、相殺されて正常に見えてしまう」という、隠された部分を読まなければいけない点です。
 まだまだそのレベルまでは到達していませんが、これから数をこなしていけば必ず突破できるでしょう。

 分子栄養学的に血液検査表を読むことによって、はじめて裏づけのある栄養カウンセリングが可能になります。タンパク質が不足しているかどうかも分からないのに、「アミノ酸を買って、飲んでください」とも言いにくいですからね。
 それ以前に、血液検査表はカウンセリングをする取っ掛かりになります。カウンセリング目的で来店していないお客様に、お仕着せがましくやろうとしても、大抵は身構えてしまいます。
 そのバリアを溶かすのが血液検査表。自分の体に関する情報なのに、検査項目の意味や読み方を知っている人はほとんどいないですから。

 血液検査表の読み取りは、琉球温熱の加盟店にとって強力な武器です。
 講習終了から半年間は各自読み取り練習の期間として、来年5月、さらに深く読み込むための講習を実施します。