2017年9月15日金曜日

酵素抑制物質

おはようございます。東京出張から戻りました。
今回の目的は2つ。1つは、「毛細血管を学ぼう」と題する講習の聴講および取材。講師は、白金台加盟店のオーナーでもあり石原内科クリニックの石原潤一医師でした。
未病医学、つまり予防のキーワードは毛細血管。自律神経を整え、温熱療法で深部体温をあげることによって、毛細血管の血流を促進することが重要である、というものでした。

2つ目は、白金台加盟店の施療師2名を対象とした栄養学の研修。
本来は3~4日掛けて行う内容でしたが、与えられた時間は2日間。十分な予習をお願いし、当日は朝9時から夕方6時まで、集中度マックスで勉強していただきました。
その研修のなかで一瞬 ”ヒヤッ”とする場面がありました。受講生の1人が、「この夏、毎日のように半茹での枝豆を一袋ずつ食べている」と言ったからです。

半茹で枝豆の何がいけないのか。酵素抑制物質です。
酵素抑制物質は生の種子類に含まれます。自然界では、種子類は一定の温度や湿度などの条件が揃って、はじめて中にある酵素の働きで発芽します。このときに酵素抑制物質も解除されるのです。
つまり、酵素抑制物質が存在する理由は、勝手に発芽しないためです。

人を含めた動物が、酵素抑制物質を含む生の種子を食べたらどうなるでしょうか。
ある種の酵素の働きが阻害されます。代表的なものは膵臓から分泌されるタンパク質消化酵素のトリプシンです。トリプシンの働きを邪魔する酵素抑制物質をトリプシンインヒビターといいます。インヒビターとは、文字通り抑制物質という意味です。

トリプシンの働きが阻害されると、膵臓は「なにくそっ!(というかどうかは分かりませんが)」と必要以上に頑張ってトリプシンをつくり続けます。
やがて膵臓は疲弊し、膵炎、最悪の場合は膵臓がんを引き起こします。ここが恐いところです。

酵素栄養学の始祖、エドワード・ハウエルの著書『キラーフード』の中にニワトリの例がありました。ニワトリには喉の下に「そのう」という袋があります。
ニワトリは大豆を食べても、すぐには飲み込まずに、ここに一時的に蓄えます。そこで温度や湿度を与えて、酵素抑制物質を解除して胃の中に運ぶのです。
リスも木の実をすぐには食べず、いったん土の中に埋めて、発芽してから掘り出して食べます。

自然界に生きる動物は、生まれながらに賢い知恵を持っているのですね。では人間の場合はどうすればよいのでしょうか。
酵素抑制物質は、種子を加熱または発酵させれば解除されます。したがって、日常的には心配はいらないはずです。
ただし、十分に茹でていない枝豆には注意が必要です。

件の受講生は、その日の晩から「10分間、じゅうぶんに茹ででから食べた」と言ってました。

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