2017年9月30日土曜日

酵素ドリンク

おはようございます。
今晩から、こんな番組がはじまります。


今晩はプロローグで、明日10月1日に、第1集「腎臓が寿命を決める」というタイトルで放送予定です。
おもしろそうですねぇ。この2人の掛け合いですから、かなりマニアックな部分までの探求があるのでしょう。
楽しみながら勉強してみます。



ブログでは、何回か酵素を取り上げました。前回は、商品名まで挙げて消化酵素を紹介しました。
ここで混乱しがちなのが、酵素ドリンク酵素ジュース、あるいはスムージーのような商品です。○○酵素といったネーミングの商品もあるので、消化酵素剤と同じものだと勘違いしがちです。
しかしこれは、生の酵素がたっぷり入ってはいるものの、消化酵素とは別物です

もちろん、体に悪いものではありません。そこに含まれる酵素で、使っている野菜や果物をおおむね自己消化します。その分だけ消化器でつくる酵素を節約できます。
もちろん、ビタミンミネラルもしっかり取れます。
ただ、一緒に食べた他の食品までを消化するだけの作用はありません。
ややこしいところですが、皆さんはぜひとも区別してください。

参考までに、消化酵素のサプリメント(医薬部外品を除く)は意外なくらい流通していません。
酵素の認知度がまだまだなので一定の販売が見込めない、というのも理由の一つでしょう。
もう一つ、サプリメントの場合、「消化酵素」を商品名にすることは法に抵触するそうです。このあたりもサプリメントとして広がらない一因のようです。

2017年9月25日月曜日

消化酵素

ある本に、こんな図がありました。食品別の胃内滞留時間です。
やや例が少ないですが、半熟卵(温泉卵)が胃に負担を掛けないことは、この図からも分かります。
図にないものをいくつか追加すると、果物20~30分、野菜1~2時間、卵焼き、牛肉(煮物)2時間45分、豚肉、かまぼこ3時間15分、天ぷら4時間、バターはなんと12時間 !! があります。
果物の消化のよさは一目瞭然です。

関連して、タンパク質の消化酵素について話を続けます。
タンパク質やビタミンくらいは知っていても、酵素と聞けば「洗剤?」と言われるほど、まだまだ知られていません。
エドワード・ハウエル博士が『酵素栄養学(enzyme nutrition)』を記したのが1985年。まだ30年ほど前のことですから、ピンとこないのも無理からぬことです。

わかりやすい例で説明します。
胃がん、または膵臓がんを患っている方がいるとします。栄養指導としては、代謝を上げて体質改善、患部の修復のために、まずは十分なタンパク質とビタミンを推奨します。
が、タンパク質を分解するのは、おもに胃と膵臓(※)です。そこを患っているということは、消化機能も低下していることが考えられます。

その状態で闇雲にタンパク質を入れても、しっかりアミノ酸まで分解されずに腸に届いてしまう可能性が高くなります。
すると、何回も登場している未分化タンパクが発生してしまいます。
この事態を避けるために、外からも消化酵素を入れて分解を助けてあげる必要があります。

具体的な消化酵素としては、医薬部外品の「強力わかもと」「新タカヂア錠」があります。
あるいは、以前は弊社でも扱っていた「パパイア酵素」を通販等で取り寄せるのも一案です。

この話を書いたのは、この1カ月以内に胃がんの方、膵臓がんの方との接点があったためでもあります。当然ですが、それ以外にも、慢性胃炎、萎縮性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、膵炎の場合も同様です。
さらに言えば、消化器系疾患がなくても、40歳を過ぎたあたりから体の消化酵素生産機能は下降線を辿りますので、やはり消化酵素の補給は必要だと、私は考えます。

※正確にいえば、タンパク質を分解するのは膵臓ではなく十二指腸です。ただ、十二指腸で使われるタンパク質の消化酵素は膵臓で作られます。

2017年9月20日水曜日

酵素栄養学

前回は酵素抑制物質の話をしました。酵素抑制物質は、タンパク質消化の大きな妨げになります。
私は今、わけあって「食物の消化」について勉強し直しています。良質な栄養素をいくら口から入れても、消化しなければ、腸から吸収されなければ栄養摂取したことにはならないからです。

消化レベルを左右させる要因はさまざまありますが、そのうちの1つに消化酵素があります。胃や膵臓などの消化器で生産、分泌される消化酵素、および食物そのものに含まれ、外部から摂取可能な食物酵素を指します。

消化酵素を栄養学の視点で解明し、「タンパク質やビタミンと同様に外からも取り入れなければいけない」と初めて主張したのは、エドワード・ハウエル博士です。1985年、その著書酵素栄養学enzyme nutritionにおいて、その理論が展開されています。

そこで、私も今一度『酵素栄養学』を読み返すことから始めています。
翻訳されたものが、この本です。
まったく別物のような邦題が与えられていますが、原題は紛れもなく『enzyme nutrition』です。

ハウエル博士がこの本でもっとも言いたいことは、消化のことに限定すれば、以下に集約されます。

消化酵素は、食べたものの種類(タンパク質、炭水化物、脂質)や量によって、その消化のために必要な種類、または量の消化酵素をつくる。
裏を返せば、必要以上の消化酵素はつくらない。たとえば、タンパク質がまったく含まれないものを食べたときにはタンパク質の消化酵素はつくらない。
これを「消化酵素の適応分泌の法則」という。

このことは、消化酵素は消耗品であり温存しながら使っていくものであると言いかえることもできる。
外部から食物酵素を含む生の食物やサプリメントで補強すれば、消化作業に費やされるエネルギーは少なくて済み、消化酵素も温存でき長持ちする。その温存された量だけ代謝酵素の活性を促す。
逆に、加熱料理や加工食品など、酵素が死んでしまった食物ばかりを食べていると、消化酵素を早く使い果たしてしまい、その影響は代謝にも及ぶ。

この本は、現在中古でしか手に入りませんが、ほとんど同じ内容が書いてある下の本であれば容易に入手できます。


このブログで紹介した酵素に関する記事は、以下をご覧ください。

2017年9月15日金曜日

酵素抑制物質

おはようございます。東京出張から戻りました。
今回の目的は2つ。1つは、「毛細血管を学ぼう」と題する講習の聴講および取材。講師は、白金台加盟店のオーナーでもあり石原内科クリニックの石原潤一医師でした。
未病医学、つまり予防のキーワードは毛細血管。自律神経を整え、温熱療法で深部体温をあげることによって、毛細血管の血流を促進することが重要である、というものでした。

2つ目は、白金台加盟店の施療師2名を対象とした栄養学の研修。
本来は3~4日掛けて行う内容でしたが、与えられた時間は2日間。十分な予習をお願いし、当日は朝9時から夕方6時まで、集中度マックスで勉強していただきました。
その研修のなかで一瞬 ”ヒヤッ”とする場面がありました。受講生の1人が、「この夏、毎日のように半茹での枝豆を一袋ずつ食べている」と言ったからです。

半茹で枝豆の何がいけないのか。酵素抑制物質です。
酵素抑制物質は生の種子類に含まれます。自然界では、種子類は一定の温度や湿度などの条件が揃って、はじめて中にある酵素の働きで発芽します。このときに酵素抑制物質も解除されるのです。
つまり、酵素抑制物質が存在する理由は、勝手に発芽しないためです。

人を含めた動物が、酵素抑制物質を含む生の種子を食べたらどうなるでしょうか。
ある種の酵素の働きが阻害されます。代表的なものは膵臓から分泌されるタンパク質消化酵素のトリプシンです。トリプシンの働きを邪魔する酵素抑制物質をトリプシンインヒビターといいます。インヒビターとは、文字通り抑制物質という意味です。

トリプシンの働きが阻害されると、膵臓は「なにくそっ!(というかどうかは分かりませんが)」と必要以上に頑張ってトリプシンをつくり続けます。
やがて膵臓は疲弊し、膵炎、最悪の場合は膵臓がんを引き起こします。ここが恐いところです。

酵素栄養学の始祖、エドワード・ハウエルの著書『キラーフード』の中にニワトリの例がありました。ニワトリには喉の下に「そのう」という袋があります。
ニワトリは大豆を食べても、すぐには飲み込まずに、ここに一時的に蓄えます。そこで温度や湿度を与えて、酵素抑制物質を解除して胃の中に運ぶのです。
リスも木の実をすぐには食べず、いったん土の中に埋めて、発芽してから掘り出して食べます。

自然界に生きる動物は、生まれながらに賢い知恵を持っているのですね。では人間の場合はどうすればよいのでしょうか。
酵素抑制物質は、種子を加熱または発酵させれば解除されます。したがって、日常的には心配はいらないはずです。
ただし、十分に茹でていない枝豆には注意が必要です。

件の受講生は、その日の晩から「10分間、じゅうぶんに茹ででから食べた」と言ってました。

2017年9月8日金曜日

古都に癒され新都へ

職場の旧盆休みと自身の休暇が連なって、久方ぶりの4連休を過ごしました。

最近、脳をたくさん使ったあとは、無性に優美な文章に接したくなります。
そこで連休は、高校生以来35年ぶりに川端康成を読み返しました。
ただでさえ奥ゆかしく艶やかな文体で綴られているのに加え、四季折々の京の風情、なまめかしい京言葉が相まって、染み入るような美しさに浸ることができました。

この中に、有名な大文字焼きの場面が出てきます。盆の送り火でも、沖縄の場合は慎ましく ”うちかび”。つい3日前のことでしたので、あらためて文化、風習の違いを実感しました。

京の食文化で思い浮かぶのは、湯豆腐と漬け物。湯豆腐はお土産には向きませんが、京野菜の漬け物は持ち帰ると多くの人に喜ばれます。
そのなかの一つ、京野菜「すぐき」には、整腸作用、免疫賦活作用を持つラブレ菌が含まれることが分かっています。

ラブレ菌については、カゴメ㈱が2014年、2カ月かけて栃木県の小学生2,946人を対象に調査を行いました。すると、毎日ラブレ菌を摂取した児童のインフルエンザ感染率は、摂取しなかった児童の感染率23,9%に対して、15,7%と明らかに低いことが分かりました。
商品としては、カゴメから「ラブレ」としてカプセル状のサプリメントやドリンクが発売されています。

やや強引に栄養関連ブログに持って行きました。

明日からは、古都ではなく新都・東京で仕事です。ゆっくり休めた脳を再びフル回転させます。

2017年9月3日日曜日

名曲とコーヒー

加盟店研修が修了し、ほんの束の間の休日。
今回はとくに脳をフル回転させたこともあり、クールダウンの時間が必要でした。
ということで、お気に入りのカフェ、浦添市にある「ぶどうの木」で思い切りブレイクです。
店内にはアンティークな家具や置物、雑貨が並べられ、クラシック音楽が静かに流れています。
となると、オーダーするのはウインナコーヒーです。
飽和脂肪酸が気にはなりますが、モーツァルトやベートーヴェンはウイーン気分で聴くのが一番です。

私が学生の頃は、レンガづくりで蔦(つた)が生い茂った、風情のある名曲喫茶というものが都内のそこかしこにありました。「ぶどうの木」はそれに近い雰囲気を醸し出しています。
名曲喫茶は、珈琲を飲みながら専らクラシック音楽に浸る場で、おしゃべりをすると注意されるほどでした。

その名曲喫茶もバブル、そして地上げの波を受けて、あえなく絶滅してしまいました。珈琲1杯で何時間もクラシックでは、どう考えても現金が残らなかったでしょうね。
そこで、リタイアしたら儲けなしの道楽で名曲喫茶をやろうかな、なんてことを一時期考えたこともありました。
が、やはり会話のほとんどない仕事よりも、お客様とたくさん話せる温熱を息長くやるほうがいいかな、と最近は考えています。


そんな取り留めのない話はともかく、コーヒーの効用に関して書いてみます。
コーヒーは、賛否両論に分かれる食品の1つです。ただ近年は、適度にコーヒーを飲むと体によい、という見解が大勢を占めているようです。
なかでも、コーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールが肝臓強化に働く、ということが知られています。

フランス国際がん研究機関が実施した、コーヒー摂取量と死亡率の相関関係についての調査があります。欧州10カ国45万人あまりを16年間にわたり追跡調査したものです。
コーヒーをまったく飲まないグループから摂取量が最も多いグループまで、全体を5つのグループ分けしました。

分析したところ、コーヒーをまったく飲まないグループ(A群)に比べて、最も多いグループ(B群)の死亡リスクが、男性で12%、女性で7%低下しました。細かくいうと、1日の摂取量が1杯(237ml)増加するごとに、男性が3%、女性が1%低下しました。
これらの差は統計学的に「意味のある」レベルだということです。

なかでも、肝臓病(肝硬変など)、肝臓がんにおける死亡リスクの低減はきわだっています。
B群の肝臓病による死亡リスクは、A群と比べて80%も低いことが明らかになっています。肝臓がんによる死亡リスクは、A群と比べてB群は男女共に40%前後低いことが分かりました。
肝臓(消化器)以外にも、女性の場合は、循環器系疾患や脳血管疾患による死亡率も有意に低下していました。

じっさいに血液検査における肝臓の指標を見ると、GOT(AST)、GPT(ALT)、γGTP,、ALPの数値が軒並み低く、肝機能が良好であることが示されました。
さらに女性では、炎症の指標であるCRP(C反応性タンパク)や血糖値を反映するHbA1c(ヘモグロビンA1c)も低い、つまり良好であることが明らかになっています。

肝臓に対する作用だけではなく、「コーヒーの摂取は大腸がんのリスクを低下させる」という、南カリフォルニア大学の研究報告もあります。別の調査報告では、コーヒーが認知症予防にもよいという結果が出ています。
が、飲み過ぎると、胃痛や貧血、睡眠の質が低下、カフェイン中毒による諸症状など、マイナス面が懸念されますので、やはり「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、1日2~3杯程度にしておくのがよいでしょう。