2017年8月31日木曜日

濃く、熱かった8日間

延べ8日間にわたる研修が先ほど修了しました。
今回の研修は特殊な事情が重なり、実技研修の大部分を近くの加盟店オーナーに委託し、学科講習(生理学、栄養学)と実技の仕上げを本院で行いました。
受講生は5名で、うち3名が通常の加盟店研修、2名がアシスタント施療師研修という混成グル―プです。
こちらは、一足先に修了したアシスタント施療師のお2人。

こちらは、最終日まで参加した3名。

研修期間は延べ8日間と短いものでしたが、じつに密度が濃く活発な内容であったため、じっさいには1カ月くらい共に過ごしたような感覚が残っています。

それぞれに抱えている事情もあり、講義では真剣そのもの、というよりも必死になって聞き漏らすまいと吸収していました。
質問の数も今までになく多く、私は連日、ある種の緊張感の中で脳をフル活動するはめになりました。
それはそのまま、かけがえのない充実した時間に昇華したような気がします。

この5名とは、東京で秋に再会できる予定です。今から、その時が楽しみで仕方ありません。

2017年8月23日水曜日

ほんの一瞬

おはようございます。ちょっと前、こういう本を読んでいました。






















その中に、こんな図がありました。
地球の歴史46億年を1年間に換算したら、という図です。

いったいアミノ酸と何の関係があるのか、と思いたくもなりますが、「アミノ酸の起源としては、彗星上に有機物が存在しており、それが宇宙塵として地球に至った可能性も示唆されている」こと、「最初の生物が地球上に誕生したのは35億年以上といわれている」が、その生命の基本物質はタンパク質でありアミノ酸である、ことを説明するための補完のようです。

人類誕生が、大晦日の午後2時。
農耕開始、だいたい1万年前でしょうか、そこからが最後の1分間。
明治維新からはラスト1秒に過ぎない、という驚愕の事実です。

この事実を前にして、もう言葉もでません。

ふと、スティーブ・ジョブズの言葉を思い出しました。
「人は、生まれ、ほんの一瞬生き、そして死ぬんだ。ずっとそうだ」

先日、BSで『スティーブ・ジョブズ』という映画を放映していました。(そんな映画があったんですね)
あらためて驚かされる、その先見性、発想のスケールの大きさ、決断力、スピード、不可能をものともしない行動力、一切の妥協を許さない完璧主義、そして非情さ。

刹那の人生を予感していたかの如く、猪突猛進で駆け抜けたのでしょう。
しかし、本当にそうなってしまうとは。

スティーブも多少なりとも予防のことを勉強していれば、今年で10周年の i Phone は想像もつかない名器になっていたかもしれません。
もっとも、そんな時間はなかったに違いありませんが。


今日から末日まで、学科講習(生理学、栄養学)を中心とした加盟店研修です。
5名の方との新たな出会いがあります。
10日足らずの研修の”一瞬、一瞬を大切にして”充実した時間にする予定です。

2017年8月18日金曜日

再びビタミンD

おはようございます。来週水曜日からの加盟店研修に向けて、準備を着々と進めている所です。
奥に見える(不気味かもしれませんが)人体模型と骨格模型があるお陰で”生きた”生理学と栄養学の講義ができます。
残暑の強い”熱い研修”になりそうです。


夏の時期は、日光浴とビタミンDという、とくに沖縄では悩ましい問題が浮上します。
このブログでも先日取り上げましたが、それに関して詳細な生成時間や露出面積の数値がある記事を見かけました。
ビタミンDが、骨粗しょう症の予防だけではなく、がん予防アレルギー予防などで注目されていることは既に書きました。先日のテレビ番組では、子供の近視増加もビタミンD不足(外で遊ぶ時間が短い)が原因だと言ってました。

この記事は、どうやって、どのくらい浴びればようのか、という部分に具体的な言及をしています。
「どうして波照間?」と思うかもしれません。波照間島は、日本の有人島の中でもっとも南に位置しているからです。(何にもなく、の~んびりしてる所ですよ)
日光の紫外線は、緯度が低いほど(南に行くほど)、標高が高いほど強くなります。波照間島は紫外線が一番強い、つまりビタミンDの生成時間が短くて済みます。

あらためて、写真の右下の小さな文字を見てください。
日本の成人に必要なビタミンD摂取量15μg紫外線から取り込む10μgが生成される時間(残り5μgは食事から摂取
と書いてあります。
つまり、ビタミンDの必要量を取り込むためには、食事からよりも紫外線からの方がウエイトが高いのです。実際に、厚生労働省が定めている1日当り食事からの目安量は5,5μgです。

上の写真で言いたいことは、適量のビタミンDを日光から生成するのに、それほど多くの時間を要しないということです。30分、ましてや1時間も日なたぼっこする必要などありません。
もちろん、季節によっても浴びる時間は変わります。
那覇の場合、12月の正午で7,5分、7月の正午で2,9分です。
これくらいは太陽に当ったほうがいいんじゃない? ということを私は言っています。

もう少し別の角度からビタミンDを見てみます。
近年ビタミンDは、その働きから、ビタミンというよりはホルモンである、という学説や論文が多数を占めています。

8月4日のブログで、ビタミンAとビタミンDは細胞核にある受容体を共有しています、と書きました。
さらに言うと、細胞核にある受容体は、甲状腺ホルモン副腎皮質ホルモン、あるいは性ホルモン(エストロゲン、アンドロゲンン)とも共有されています。
だとすると、やはりビタミンAとビタミンDはホルモンとしての特性が強いのでしょう。

ビタミンDをホルモンと考えるのであれば、それが不足した場合に体のあらゆるバランス(ホメオスタシス)が保てない、と言っても過言ではないかもしれません。

2017年8月13日日曜日

ルチンとルテイン

おはようございます。本土のほとんどの地域では、お盆の真っただ中です。のんびり過ごしている人も多いかと思います。
中には、こういうタイミングでないと本院に来れない、という方もいらっしゃいます。昨日もそういうお2人連れのエネルギー測定を行いました。

元々は、私が福岡で開業していた店舗に10年も前にお見えになっていた方です。島根県から片道3時間掛けて来ていたことを、今でもハッキリと憶えています。
この仕事を始めてまだ12年ですが、続けていると長い年月にわたって関わるお客様も増えていきます。そういう方から「今、健康だ」あるいは「健康になった」という声を聞けるのは、何とも嬉しい一瞬です。


さて、今日の本題。ある本を読んでいたら、こんな一文に出くわしました。
先般の記事でのβカロチンは、正確にはβカロテンでなければいけません。

あらためて、街中でも観察したら、βカロテンになっていました。
上の商品を推奨しているわけではありません。高熱殺菌などを施されて、ビタミンがどのくらい残存しているのか見当がつきませんので。


このことと、似ているようで似ていない話題を1つ。

抗酸化作用などを持つファイトケミカルの中に、ルチンルテインというのがあります。この2つを、発音の仕方の違いであり、同一のものと思っている人も少なくないようです。(私も5年前まで同じ勘違いをしていました)
しかし、ルチンとルテインは全く別物です。

ルチンは、そば粉などに含まれ、毛細血管強化に働きます。
ルチンは水溶性のフラボノイド系で、英語ではRutinと書き、頭文字はRです。
一方でルテインは、ほうれんそうやケールなどに含まれ、視力低下を防ぐ役割があります。
ルテインは脂溶性のカロノイド系で、英語ではLuteinと書き、頭文字はLです。

まったく別物だということがご理解いただけたでしょうか。

ところで、日本そばを「食べれば」ルチンを摂れると思い込んでいるかもしれませんが、そうは問屋が卸しません。
ルチンは水溶性だと書きました。ということは、麺を茹でているさなかに湯の中に流れ出てしまいます。
ルチンは、あのそば湯の中にあります。そば湯を「飲めば」ルチンをしっかり摂取できるはずです。

「立ち食いそばでは、そば湯まで出てこない」と言うかもしれません。が、これも杞憂です。
そもそも立ち食いそばの麺には、そば粉はほとんど入っていません。そうでなければ、うどんと同じ値段で提供できるはずがないですから。

2017年8月8日火曜日

役に立つ研修を

先週は、埼玉県からお越しになった方に温熱実技の研修を行いました。
研修が終わった後は、きまって息抜き、気分転換をします。
一昨日と昨日は・・・

国際通りでエイサーを見て、元気をもらい

一流演奏家の室内楽をすぐそばで聴いて、感動し

浜比嘉の海を目の当たりにリラックスしました。

気分転換し過ぎかもしれません。


今日からは、今月下旬に予定している研修の準備に着手します。この研修は、先週とは打って変わって学科講習(生理学、栄養学)が中心です。

今年は、生理学、栄養学ともに、研修テキストをすべて見直し、何をどう伝えればよいのか、再度考えています。
その際に重視しているのが、現場で「役に立つ」内容かどうかです。
発想の起点は、この本に書いてある内容です。
書名くらいは聞いたことがあるでしょう。

この本は、学問を志す者だけではなく、生きとし生ける者すべてに多くの示唆を与えてくれる名著だと、私は思っています。7年前にこの本を買って、事あるごとに読みなおしています。
その中に、こんな一節があります。

学問というのは、ただ難しい字を知って、わかりにくい昔の文章を読み、また和歌を楽しみ、詩を作る、といったような世の中での実用性のない学問をいっているのではない。
(中略)一生懸命にやるべきは、普通の生活に役に立つ実学である。(現代語訳)

まったく理論のない薄っぺらい内容では、温熱の現場で人に伝えるには限界があります。とはいえ、理論に終始して、お客様が自宅で実践できない内容では意味がありません。
これを絶妙なバランスで伝えていくが研修の難しさであり、醍醐味だと考えています。

2017年8月4日金曜日

βカロチンとビタミンA

おはようございます。あまりの暑さに休日も出不精になっていたので、気分転換に海を眺めながらのランチ。
手前のメニューは、あまり栄養価のすぐれたものではないので、わざと分かりにくくしてあります。ただの逆光ですが。


前回のβカロチンとビタミンAについて補足します。
βカロチンは、体内でビタミンAに変換するためプロビタミンAとも呼ばれます。その分子構造は、ビタミンAが2個くっついたような形をしています。
ビタミンAに変換する、と書きましたが、実態は切り離されて別々のビタミンAになるわけです。

βカロチンからビタミンAへの利用効率は12から1だと書きました。正確にいうと以下の通りです。
変換以前の吸収率ですが、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、βカロチンの吸収率はビタミンAの1/6としています。
吸収されたあと、βカロチンからビタミンAへの体内での変換率は50%(1/2)と考えられています。

つまり、1/6×1/2=1/12ということになります。
ただし、1/6という吸収率は、実際にはβカロチンを含む食材の種類や量、一緒に調理される食材、調理法、食べる人の消化器機能のレベルなどによって、3%から96%まで大きく異なると言われています。
βカロチンは脂溶性カロテノイドですので、まずは油と一緒に摂取してください。

妊婦さんがビタミンAの摂り過ぎを心配するケースがあります。
ビタミンAは脂溶性のため体内に蓄積されるため、その量が多過ぎる場合には過剰症が懸念されます。妊婦さんの場合には、耳の形態異常などの催奇形の可能性があるという報告もあります。
その点でβカロチンは、体内で必要なときに必要な分だけビタミンAに変換されるので、心配はありません。

ビタミンAの摂り過ぎは、もう一つの問題があります。
ビタミンAとビタミンDは、細胞核にある受容体を共有しています。そのため、どちらか片方ばかりを摂取すると、もう片方の効き目を妨げてしまうからです。
とはいえ、毎日のように鰻やレバーをたくさん食べる、所要量をはるかに超えたサプリメントを飲む、でもしなければ過剰摂取は考えにくいので神経質になる必要はありません。