2017年8月18日金曜日

再びビタミンD

おはようございます。来週水曜日からの加盟店研修に向けて、準備を着々と進めている所です。
奥に見える(不気味かもしれませんが)人体模型と骨格模型があるお陰で”生きた”生理学と栄養学の講義ができます。
残暑の強い”熱い研修”になりそうです。


夏の時期は、日光浴とビタミンDという、とくに沖縄では悩ましい問題が浮上します。
このブログでも先日取り上げましたが、それに関して詳細な生成時間や露出面積の数値がある記事を見かけました。
ビタミンDが、骨粗しょう症の予防だけではなく、がん予防アレルギー予防などで注目されていることは既に書きました。先日のテレビ番組では、子供の近視増加もビタミンD不足(外で遊ぶ時間が短い)が原因だと言ってました。

この記事は、どうやって、どのくらい浴びればようのか、という部分に具体的な言及をしています。
「どうして波照間?」と思うかもしれません。波照間島は、日本の有人島の中でもっとも南に位置しているからです。(何にもなく、の~んびりしてる所ですよ)
日光の紫外線は、緯度が低いほど(南に行くほど)、標高が高いほど強くなります。波照間島は紫外線が一番強い、つまりビタミンDの生成時間が短くて済みます。

あらためて、写真の右下の小さな文字を見てください。
日本の成人に必要なビタミンD摂取量15μg紫外線から取り込む10μgが生成される時間(残り5μgは食事から摂取
と書いてあります。
つまり、ビタミンDの必要量を取り込むためには、食事からよりも紫外線からの方がウエイトが高いのです。実際に、厚生労働省が定めている1日当り食事からの目安量は5,5μgです。

上の写真で言いたいことは、適量のビタミンDを日光から生成するのに、それほど多くの時間を要しないということです。30分、ましてや1時間も日なたぼっこする必要などありません。
もちろん、季節によっても浴びる時間は変わります。
那覇の場合、12月の正午で7,5分、7月の正午で2,9分です。
これくらいは太陽に当ったほうがいいんじゃない? ということを私は言っています。

もう少し別の角度からビタミンDを見てみます。
近年ビタミンDは、その働きから、ビタミンというよりはホルモンである、という学説や論文が多数を占めています。

8月4日のブログで、ビタミンAとビタミンDは細胞核にある受容体を共有しています、と書きました。
さらに言うと、細胞核にある受容体は、甲状腺ホルモン副腎皮質ホルモン、あるいは性ホルモン(エストロゲン、アンドロゲンン)とも共有されています。
だとすると、やはりビタミンAとビタミンDはホルモンとしての特性が強いのでしょう。

ビタミンDをホルモンと考えるのであれば、それが不足した場合に体のあらゆるバランス(ホメオスタシス)が保てない、と言っても過言ではないかもしれません。

2017年8月13日日曜日

ルチンとルテイン

おはようございます。本土のほとんどの地域では、お盆の真っただ中です。のんびり過ごしている人も多いかと思います。
中には、こういうタイミングでないと本院に来れない、という方もいらっしゃいます。昨日もそういうお2人連れのエネルギー測定を行いました。

元々は、私が福岡で開業していた店舗に10年も前にお見えになっていた方です。島根県から片道3時間掛けて来ていたことを、今でもハッキリと憶えています。
この仕事を始めてまだ12年ですが、続けていると長い年月にわたって関わるお客様も増えていきます。そういう方から「今、健康だ」あるいは「健康になった」という声を聞けるのは、何とも嬉しい一瞬です。


さて、今日の本題。ある本を読んでいたら、こんな一文に出くわしました。
先般の記事でのβカロチンは、正確にはβカロテンでなければいけません。

あらためて、街中でも観察したら、βカロテンになっていました。
上の商品を推奨しているわけではありません。高熱殺菌などを施されて、ビタミンがどのくらい残存しているのか見当がつきませんので。


このことと、似ているようで似ていない話題を1つ。

抗酸化作用などを持つファイトケミカルの中に、ルチンルテインというのがあります。この2つを、発音の仕方の違いであり、同一のものと思っている人も少なくないようです。(私も5年前まで同じ勘違いをしていました)
しかし、ルチンとルテインは全く別物です。

ルチンは、そば粉などに含まれ、毛細血管強化に働きます。
ルチンは水溶性のフラボノイド系で、英語ではRutinと書き、頭文字はRです。
一方でルテインは、ほうれんそうやケールなどに含まれ、視力低下を防ぐ役割があります。
ルテインは脂溶性のカロノイド系で、英語ではLuteinと書き、頭文字はLです。

まったく別物だということがご理解いただけたでしょうか。

ところで、日本そばを「食べれば」ルチンを摂れると思い込んでいるかもしれませんが、そうは問屋が卸しません。
ルチンは水溶性だと書きました。ということは、麺を茹でているさなかに湯の中に流れ出てしまいます。
ルチンは、あのそば湯の中にあります。そば湯を「飲めば」ルチンをしっかり摂取できるはずです。

「立ち食いそばでは、そば湯まで出てこない」と言うかもしれません。が、これも杞憂です。
そもそも立ち食いそばの麺には、そば粉はほとんど入っていません。そうでなければ、うどんと同じ値段で提供できるはずがないですから。

2017年8月8日火曜日

役に立つ研修を

先週は、埼玉県からお越しになった方に温熱実技の研修を行いました。
研修が終わった後は、きまって息抜き、気分転換をします。
一昨日と昨日は・・・

国際通りでエイサーを見て、元気をもらい

一流演奏家の室内楽をすぐそばで聴いて、感動し

浜比嘉の海を目の当たりにリラックスしました。

気分転換し過ぎかもしれません。


今日からは、今月下旬に予定している研修の準備に着手します。この研修は、先週とは打って変わって学科講習(生理学、栄養学)が中心です。

今年は、生理学、栄養学ともに、研修テキストをすべて見直し、何をどう伝えればよいのか、再度考えています。
その際に重視しているのが、現場で「役に立つ」内容かどうかです。
発想の起点は、この本に書いてある内容です。
書名くらいは聞いたことがあるでしょう。

この本は、学問を志す者だけではなく、生きとし生ける者すべてに多くの示唆を与えてくれる名著だと、私は思っています。7年前にこの本を買って、事あるごとに読みなおしています。
その中に、こんな一節があります。

学問というのは、ただ難しい字を知って、わかりにくい昔の文章を読み、また和歌を楽しみ、詩を作る、といったような世の中での実用性のない学問をいっているのではない。
(中略)一生懸命にやるべきは、普通の生活に役に立つ実学である。(現代語訳)

まったく理論のない薄っぺらい内容では、温熱の現場で人に伝えるには限界があります。とはいえ、理論に終始して、お客様が自宅で実践できない内容では意味がありません。
これを絶妙なバランスで伝えていくが研修の難しさであり、醍醐味だと考えています。

2017年8月4日金曜日

βカロチンとビタミンA

おはようございます。あまりの暑さに休日も出不精になっていたので、気分転換に海を眺めながらのランチ。
手前のメニューは、あまり栄養価のすぐれたものではないので、わざと分かりにくくしてあります。ただの逆光ですが。


前回のβカロチンとビタミンAについて補足します。
βカロチンは、体内でビタミンAに変換するためプロビタミンAとも呼ばれます。その分子構造は、ビタミンAが2個くっついたような形をしています。
ビタミンAに変換する、と書きましたが、実態は切り離されて別々のビタミンAになるわけです。

βカロチンからビタミンAへの利用効率は12から1だと書きました。正確にいうと以下の通りです。
変換以前の吸収率ですが、厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、βカロチンの吸収率はビタミンAの1/6としています。
吸収されたあと、βカロチンからビタミンAへの体内での変換率は50%(1/2)と考えられています。

つまり、1/6×1/2=1/12ということになります。
ただし、1/6という吸収率は、実際にはβカロチンを含む食材の種類や量、一緒に調理される食材、調理法、食べる人の消化器機能のレベルなどによって、3%から96%まで大きく異なると言われています。
βカロチンは脂溶性カロテノイドですので、まずは油と一緒に摂取してください。

妊婦さんがビタミンAの摂り過ぎを心配するケースがあります。
ビタミンAは脂溶性のため体内に蓄積されるため、その量が多過ぎる場合には過剰症が懸念されます。妊婦さんの場合には、耳の形態異常などの催奇形の可能性があるという報告もあります。
その点でβカロチンは、体内で必要なときに必要な分だけビタミンAに変換されるので、心配はありません。

ビタミンAの摂り過ぎは、もう一つの問題があります。
ビタミンAとビタミンDは、細胞核にある受容体を共有しています。そのため、どちらか片方ばかりを摂取すると、もう片方の効き目を妨げてしまうからです。
とはいえ、毎日のように鰻やレバーをたくさん食べる、所要量をはるかに超えたサプリメントを飲む、でもしなければ過剰摂取は考えにくいので神経質になる必要はありません。

2017年7月30日日曜日

鰻&穴子

こうも暑い日が続くと、食べたくなるのが鰻。
ですが、予算の都合で上等のうな重とはいかず、「おひつ御膳」なるもので気分だけ思い切り鰻に浸りました。
思いだすのは、名古屋・蓬莱軒のひつまぶし。もう一度食べてみたいですね。

鰻は、古くから夏のスタミナ源として食べられてきた魚です。意外と知られていませんが、海水と淡水を行き来できる珍しい魚です。
関東と関西では調理法が違い、関東は「背開きの蒲焼き」、関西は「腹開きの間蒸し」が一般的だと言われています。
当然ですが、血清毒を持っているので、生食には適しません。

鰻は脂質が多く、αリノレン酸EPAなどオメガ3系脂肪酸が豊富です。もちろん、タンパク質もたっぷり。
それ以外では、比較的摂りにくいビタミンAが多いことで知られています。ビタミンAは、皮膚や粘膜の細胞をつくり出すために必要不可欠です。
ビタミンAが不足すると、粘膜細胞が弱くなるために感染症に罹りやすくなったり、腸管の免疫力が低下してアレルギーの原因になります。

ビタミンAは鰻、レバー、銀だら、ほたるいか、あんこうなど、動物性の食品にしか含まれません。
ビタミンAが足りないときには、にんじん、かぼちゃ、ほうれんそう、春菊などに多いβカロチンビタミンAに変換します。

ただし、βカロチンからビタミンAへの変換は、βカロチン12に対してビタミンA1と効率がいいとはいえません。また、すぐれた抗酸化作用を持つβカロチンは、少しでも体内に残しておきたいものです。
ビタミンAの摂取は、ビタミンAとして摂ることも意識した方がよいでしょう。
鰻と似ている魚に穴子がありますが、鰻のビタミンAは穴子の約5倍含まれています。

その穴子ですが、鰻と違って脂質は多くありません。
鉄やマンガンなどのミネラルを含み、鰻に負けない栄養価でありながらカロリー控えめなのが特徴です。
蛇足ですが、美味しい穴子を食べるなら・・・・・広島・宮島口駅前の「うえの」のあなごめし。広島に行ったときには、ぜひ一度お試しを。

2017年7月25日火曜日

日光浴と余命

数日前、地元紙を読もうとしたら、衝撃的な見出しが目に飛び込んできました。
46位ということはビリから2番目。かつての健康長寿県はどこへやら、真っ逆さまに転げ落ちたという印象です。言葉はよくありませんが。

この調査は東京大学の研究チームが算定した結果で、厚生労働省が5年ごとに発表している平均寿命とは異なります。厚労省が2013年に実施した調査では、女性が3位、男性が30位です。
どちらのほうが実態を反映しているのかは、ハッキリとは分かりません。ただ、記事を読むと以下のようなことが書かれています。

両者とも生存率や死亡率、人口動態統計を基礎データに算出している点は同じ。が、厚労省は基本的に1年間の値を計算式に当てはめているのに対して、東大研究チームは1990年から2015年まで25年間の基礎データを使っています。
研究チームは、病気ごとの死亡率に加え、たばこやアルコールの摂取、高血圧など健康状態も加味しており、「精度が高い」と説明しています。

この調査結果では、各々の原因についての究明はありません。
ということで、ここからは推測に移りますが、沖縄に特徴的な食生活や生活習慣は何だろう、と考えたときに私は3つ浮かびます。

1.油の摂り過ぎ
2.運動の少な過ぎ
3.日光を避け過ぎ

異論もあるかもしれませんが、「3」の日光浴に関して触れてみます。
皮膚の下にあるコレステロールが日光に当たることで、ビタミンD(正確にはD3)が合成されることが分かっています。ビタミンDといえばカルシウムの吸収を助けることで知られていますが、近年それ以外にも、D3がアレルギー抑制ガン予防に働くことなどで注目を浴びています。

スウェーデンにあるカロリンスカ大学の論文で「日光浴と余命」というのがあります。

ガンに罹患したことのない25~64歳のスウェーデン女性29,518人を対象とした、20年間にわたる追跡調査です。
上記の対象を以下の3群に分けて、循環器疾患による死亡率、非ガンや非循環器疾患による死亡率、その他の死亡率との関係を調べました。

①日光を避けるグループ
②適度に日光に当るグループ
③積極的に日光に当るグループ

その結果は、
・①の女性は、②の1,5倍、③の2,3倍も循環器疾患による死亡率が高かった。
・③の女性は、非ガンや非循環器疾患による死亡率が減少したが、相対的にガンによる死亡率が増加した。
・喫煙しない①の女性は、喫煙する③の女性と同程度の平均余命だった。

沖縄とはまったく緯度が違うスウェーデンの調査ですので、そのまま当てはまるかどうかは分かりません。また、この猛暑続きのなか、積極的な日光浴を薦めているのでもありません。
それでも、あまりにも日光を避け過ぎるのも考えもの。朝夕を中心に「適度な」日光浴はやはり必要なのではないかと考えます。

2017年7月21日金曜日

体感気温の男女差

おはようございます。昨日は、猛暑の中ピアノコンサートに出掛けました。。
県内在住の3名のピアニストによる3者3様の演奏で、ドビュッシー、ブラームス、バルトーク、リスト、メンデルスゾーン等をたっぷり堪能。
ほんのひととき、沖縄にいることを忘れてヨーロッパ気分に。

が、外に出ると、もう暑い、暑い! こういうときは夏野菜をということで、ナスの素焼き
岩塩をパラパラっと振りかけただけの超シンプルレシピです。
生姜を少しのせて食べるのもなかなかです。

ナスの栄養素はというと、ビタミン・ミネラルはあまり期待できないようですが、ナスニンというポリフェノールの1種が含まれます。その強い抗酸化作用でさまざまな生活習慣病の予防に働きます。


前回は冷房の話をしましたが、同じ設定温度でも男性は「暑い」、女性は「寒い」と、男女の体感温度の違いから不満がぶつかり合うこともあります。体感温度は人それぞれですが、とくに男女差は大きく、2℃以上もの差があるといわれています

これは基礎代謝の違いが影響していて、男性は女性と比べて脂肪が少なく筋肉が多いため熱生産量が高くなります。女性は男性より筋肉が少ないので熱を産生しにくいのです。

女性の体は女性ホルモンの影響で脂肪がつきやすく、中でも皮下脂肪が多い傾向があります。女性の本能として子宮を衝撃から守ることや、子宮や内臓、骨盤を冷えから守る断熱材としての役割があるためです。
皮下脂肪は熱を通しにくく、一度冷えると温まりにくいので、女性はもともと冷えやすいといえます。

閉経前の女性の場合は、生理中に体内の血液量が一時的に減少するため、全身に血液が流れにくくなり、冷えを生じることになります。とくに子宮や卵巣など女性特有の臓器が影響を受けやすいので、うっ血して冷えやすいといえます。

これらのことも勘案して設定温度を決めるのがいいですね。
おのずと結論は「弱冷房」に行きつくのではないでしょうか。

2017年7月16日日曜日

夏は弱冷房で

おはようございます。沖縄はとっくに真夏ですが、本土も梅雨明けはまだのようですが、尋常ではない暑さになっています。
夏の体調管理で気をつけなければいけないのが「冷やし過ぎ」です。とくに冷房の設定温度が低すぎると、さまざまな体調不良を引き起こします。

暑い外から室内に入ると、体は冷房の効いた部屋で冷やされます。普段から冷房による快適な環境に慣れてしまうと、少しの暑さで冷房を使うようになり、体が本来持っている体温を一定に保つ機能を低下させてしまいます。
私たちの体には元々体温調整機能が備わっていて、気象の変化に柔軟に適応し、一定の体温を維持するようにできています。暑いときには血管を拡張させて、汗をかいて熱を外に放出させます。

しかし、冷房が効きすぎた室内で体を冷やすことが増えると、外に出たときに本来の調節範囲を超える室内外の温度差が生じます。
すると自律神経のバランスが崩れてしまい、冷房病により体調を崩しやすくなります。一般に5℃以上の温度差に適応しようとすると、体温調整機能がうまく働かなくなり、自律神経が乱れるといわれています。
近年では猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が続きやすいため、温度差が5℃以上、それどころか10℃以上になってしまうことも珍しく珍しくありません。

もちろん冷房による体の冷えは、血流悪化からくる手足や腸の冷え、胃腸障害、生理不順、頭痛、腰痛など、あらゆる症状を引き起こします。
毛穴はギュッと閉じてしまいますので、外に出ても思うように汗を放出できません。その結果、熱中症を引き起こします。

対策としては、冷房の設定温度を27℃前後のゆるめにすることです。いつかの「ビールの温度」の話と同じですが、良くも悪くも慣れの問題です。
私は、そういうわけで弱冷房派です。今は鉄道のない沖縄に住んでいますが、福岡や東京で夏、電車に乗る時は、必ず弱冷房車でした。というよりも、他の車両では寒くて仕方がなかったのを憶えています。


2017年7月11日火曜日

毎日1,3 ℓ

おはようございます。沖縄は連日、猛烈な蒸し暑さです。
こういうときは、しっかり水分補給をしないと脱水症状になってしまいます。

では、どのくらい水分補給をすればいいのでしょうか。
書籍によって数字が多少異なるようですが、ここでは下の図をもとに説明します。
人間は、何もしていなくても水分を体から失っています。成人の平均は、1日に約2,500mℓ くらいです。
内訳は、尿に含まれている水分が約1,400mℓ 、同じく便が約100mℓ 、汗が約600mℓ 、呼吸(吐く息)に含まれる水分が約400mℓ 、計2,500mℓ です。

これに対して、飲料水から約1,300mℓ 、食べ物に含まれている水分から約800mℓ 、摂取した食物の栄養素が代謝されて生じる代謝水から約400mℓ 、1日に計2,500mℓ の水分を体に補っています。
代謝水というのは少しわかりにくいですが、炭水化物(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、タンパク質(アミノ酸)を材料にしてエネルギーをつくるときに、二酸化炭素とともに発生する副産物のことです。

飲料水は1,300mℓ ということですが、もちろん時と場合によります。
今の沖縄のように蒸し暑いときは発汗量が多くなりますので、その分も水分補給が必要です。
運動したときはもちろん、温熱療法を受けた場合には大量に飲んでください。ただし、一気に飲んでも吸収されませんので、少しずつ少しずつ補給してください。

大切なことを1つ。この場合の「水分」はあくまでも水であって、お茶やコーヒー、ビール等は含まれません。
お茶やコーヒー、ビールには利尿作用があります。利尿作用とは、排尿量を多くする作用のことです。つまり、飲んだ以上の水分が体外に排出されます。

とくに注意を要するのは、ペットボトルのお茶を水代わりに飲むことです。
「カテキンやビタミンCが含まれているから、水を飲むよりいいだろう」と思いがちです。しかも、2ℓ で100円ちょっと。安いですからね。
これを続けていると、いつ深刻な脱水症状が起きるかわかりません。
お茶は食後に嗜む(たしなむ)くらいにしておきましょう。

2017年7月7日金曜日

ミネラルウォーターって・・・

こんにちは。前回登場したオリオンビールに関連する話をもう少し。

オリオンビールの工場は北部の名護市にあります。
ここでは工場見学が可能で、終わった後には作りたてのビールが試飲できます。
これが、たまらなくウマい!

関連グッズ売場もあります。私のお気に入りはコレ!
クリアファイル。1枚280円くらいだったと思います。


では本題。私は当初、「沖縄の地質は石灰層だから硬水」だと思い込んでいました。
水には硬水と軟水がありますが、それを決める硬度は、中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量のことです。細かな数式は省略しますが、一定量以上のものを硬水、以下のものを軟水と呼びます。
日本列島のほとんどは軟水、ヨーロッパは硬水が多いことで知られています。

硬水はミネラル分こそ多いですが、「硬」の字のごとく、飲みやすくはありません(※)。ですから、硬水を用いて作るビールというものが理解できなかったわけです。
そこで、よくよく調べてみると、石灰層は本島中南部であって、北部は違うことが分かりました。工場がある名護は名護層といい、粘板岩、千枚岩などからなる良質の水が浸み出す地質だそうです。
これで、名護工場の謎が解けました。
※硬水は、和食、野菜料理、日本茶には合う、と言われています。

ところで、市販のミネラルウォーターを買って飲んでいる人も多いかと思います。
「ミネラルが補給できるのだから、お得!」なんて思ってますか?
それはそうなのですが、ミネラルがどの程度入っているのかを確かめたことがありますか。
これは、あるミネラルウォーターのラベルです。

カルシウム0,18mg、マグネシウム0,02mgと表記されています。これは100mlあたりですから、500mlボトルだとすると、5を掛けて0,9mgおよび0,1mgということになります。
厚生労働省の推奨量(成人1日あたり)が、カルシウム650~700mg、マグネシウム270~370mgです。
対して、500ml入りを1本飲んで0,9mg0,1mg
これって、何か意味がありますか?
原材料や栄養成分の表記を細かくチェックすると、さまざまなことが見えてきます。
(他の製品も五十歩百歩です。)

2017年7月2日日曜日

ビールはぬるまして

おはようございます。久しぶりにゴーヤチャンプルをつくってみました。

今までは自己流でテキトーにやってましたが、ちゃんとレシピを見てつくると、やはり違います。
簡単で、味も栄養の点でも満足のいく一品になりました。見た目は相変わらずよくないですが。

このゴーヤチャンプルに合うのがオリオンビール! なんでここまで相性がいいのか、と不思議なくらい料理を引き立てます。
こういうときのビールは最高ですが、冷やし過ぎはよくありません。栄養吸収の要であり、免疫の要である腸を冷やしてしまうからです。

夏になると、頭がキーンとくるほど冷えたビールを好んで飲み干す人をよく見かけます。が、こんな冷たいビールを飲むのは、日本とアメリカくらいです。
本場のドイツでは、13~15℃のほどよい温度でビールを楽しんでます。私も、いちいち測ってはいませんが、この程度ぬるましてから飲みます。

驚かれるかもしれませんが、中国では常温でビールを飲むのが長年の習慣です。
「えーっ! とてもまずくて飲めない」と思うでしょう。これは慣れの問題かもしれません。常温で飲み続けていれば、それはそれで美味しいのでしょう。
氷が入った冷たい水に慣れ切っている人は、常温の水さえも「まずい」と感じるそうですから。

中国は、我が国よりも長い歴史の中で、おそらく経験的に「腸を冷やしてはいけない」ことが生活に根付いていたのではないでしょうか。
近年はライフスタイルが急変して、このような ”よき習慣 ”が保たれているのかどうか分かりませんが、見習うべきことではあります。

2017年6月27日火曜日

毛細血管の復活

前回に引き続き、毛細血管のゴースト化について続けます。
毛細血管は加齢とともに減少していくものではあります。45歳くらいから減り始め、70代になると、30代のときと比べると3割も毛細血管が少なくなる、というデータもあります。

年齢相応に消えていくのは仕方ないにしても、近年は好ましくない食生活やライフスタイルによって、若いうちからゴースト化が始まるのが問題です。
毛細血管がなくなるということは、当然そこに血液が行き渡らなくなるということです。末端の細胞まで酸素や栄養素が届かなくなるので、ありとあらゆる症状が現れます。

では、なくなった毛細血管はもう元に戻らないのでしょうか。

戻ります。血流をよくすれば次第に戻るようです。
「体は動かさなければ衰える」のと同様に、血流が悪ければ毛細血管がそこに存在するニーズが低くなりゴースト化が進んだ、と考えられるかもしれません。
ですから、まずは体を温める、冷やさないことが大切です。適度な運動、十分な睡眠、そしてストレスをためないことも必要です。


血管の状態をおおまかに知る簡単な方法があります。
舌を見ることです。東洋医学では「舌診」は日常的です。
健康な舌はきれいなピンク色をしています。薄く白っぽい、赤みが強い、黒ずんでいる、青紫の斑点がある、などの場合は要注意です。

白っぽい舌は貧血の疑いが強く、めまいや立ちくらみ、動悸をともなうこともあります。
赤みが強い舌は、体に熱があることを示しています。発熱でなければ”のぼせ”が考えられます。
どす黒かったり紫色の舌は、毛細血管の流れが悪いしるしです。

東洋医学では、血の流れが滞った状態を「瘀血(おけつ)」といいます。瘀血はいたるところに生じ、あらゆる症状が現れます。女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫、月経痛などを引き起こします。
結局のところ、まずは血流をよくすることです。

2017年6月23日金曜日

血管年齢・再び

おはようございます。沖縄は梅雨明け。これから厳しい日照りが続くのでしょうか。

そんなときに役に立つ・・・・かもしれない便利グッズがコレ。
エアコン室外機の天板を直射日光から守って、温度の上昇を緩和しようというものです。
室外機に屋根をつけるなどして、機械そのものの温度と周辺の気温を下げることによって、電気代を節約できることは知っていました。
けれど、屋根は簡単にはつけられないなあ、思っていたところに見つけたのが、コレです。
 
周辺の気温までは下げられませんが、こんなローテク商品でも少しの省エネになれば、と期待しています。

参考までに、「小まめにスイッチを付けたり消したりする」は、却って電気代を上げてしまいます。エアコンに限らず、蛍光灯などもそうですが。


180度変わってハイテクの話題。i phone の新アプリに「血管年齢測定」というのが登場しました。
さっそく測ってみました。すると・・・
ペーペーの社会人に戻ってしまいました。
じつのところ一体何歳なのかが分かりませんが、血管年齢が何を語っているかというと、血管の強さ、そして柔軟性です。強度やしなやかさが損なわれてしまうと、体の隅々まで血液が行き渡らなくなるからです。

中でも重要なのは毛細血管です。体内の血管の総延長は約10万キロ(地球2周半分!)にもなりますが、その99%を占めるのは毛細血管です。この毛細血管を血液が通って、末端の細胞まで酸素や栄養素を届け、老廃物や二酸化炭素を回収するのです。
したがって、毛細血管の質が細胞の健康を決めるといっても過言ではありません。

最近は血管年齢だけではなく、毛細血管スコープといって、爪の生え際の血管を拡大した画像で見ることができるサービスがあります。
毛細血管が健康なときは、ヘアピン状でまっすぐ形が揃っています。食生活やライフスタイルが崩れている場合には、ねじれや不揃いなど形が悪く、また短く見えにくい血管が映ります。
中には、毛細血管が消えてなくなっている血管のゴースト化という現象もあります。
(つづく)

2017年6月17日土曜日

水素水って・・・

読み終えました、この本を。
今年の直木賞と本屋大賞の受賞作。取材11年、執筆7年の渾身作でもあります。
ストーリーはというと、ピアノコンクール(浜松国際ピアノコンクールがモデル)をめぐって繰り広げる、おもに4人のピアニストの演奏や音楽性、さらに審査員も含めた人間模様が描かれています。

そういえば、1年前の直木賞と本屋大賞のダブル受賞作『羊と鋼の森』も、ピアノをモチーフにしたものでした。

偶然にもピアノつながりですが、違うのはページ数。
とにかく、この厚さ! このボリューム !!
もっと早く読みたかったのですが、500を超える頁数に二の足を踏んでいました。
が、じっさいページをめくってみると、そんなこと忘れるくらい没頭します。次の場面、次の場面を早く読みたいという情動に駆られて、次第にスピードアップしていきます。

結局、休みの日や早朝の時間を使って10日ほど掛けて読破しました。

ところが、この本を「3日で読んじゃった」と、芦田愛菜ちゃんがテレビ番組で言ってました。
彼女、月に10~15冊は読むというほどの読書家です。
それだけでなく、学力もスゴい! スゴすぎ !!

番組でのひとコマ。
「水素が持つ3つの特徴は?」との問いに、愛菜ちゃん、
1. すべての原子のなかでもっとも軽い
2. 燃えやすい
(ここまでは私も知っていました)
そして、3つ目。「水に溶けにくい」とサラリと答えていました。

ん !?

水素は水に溶けにくいにも拘わらず、水素水というものが流行っています。
少し不思議な気もしますが、ここから水素水のことを書き始めると大変ですし、書いても賛否両論が巻き起こるので、やめておきます。
そういうことは、研修や講習でのみ思い切り話します。

おまけ(県内在住の方だけになりますが)
『蜜蜂と遠雷』に登場した曲をピックアップして演奏するコンサートが、7月に那覇で行われます。
昼夜2回公演。読んだ人は、ぜひ聴きに行きましょう!

2017年6月12日月曜日

2056年

おはようございます。昨日は、モーツァルト「レクイエム(鎮魂歌)」を聴いてきました。
このコンサートは、慰霊の日がある6月に、戦没者への追悼と恒久平和への祈りを世界に発信するために、平和祈念堂で開催されています。

私がレクイエムで思いだすのは、1991年、モーツァルト没後200年イヤーです。その1年はモーツァルト関連のさまざまなコンサートがあり、大変盛り上がりました。当時は東京にいたこともあり、いくつかの演奏に接することができました。
なかでも、命日の12月5日に、NHK交響楽団と国立音楽大学合唱団による「レクイエム」は、今でも脳裏に刻み込まれています。(同じことをいつかも書いたような気がします)

そこで、考えました。次の記念イヤーはいつだろう?
生誕300年。それは、西暦2056年
そのとき私は91歳
再び、思い切り浸りたい。モーツァルトに。

というわけで、91歳でモーツァルトイヤーを迎えることにしました。91歳は1つの区切りであり、そこで終わるわけではありません。
が、漠然と「○○歳まで生きる」というよりは、その途中に道しるべがある方が私には向いています。

都合がいいことに、モーツァルトの音楽は、自律神経を整えて免疫力を上げることで知られています。
音楽療法でも用いられます。

今まで同様、栄養を含めた健康管理に気を配って、「91歳でモーツァルトイヤーを」と潜在意識に刷り込めば(これは量子力学でもあるようです)、きっとそうなるでしょう。

2017年6月10日土曜日

蛍の光は波? 粒子?

おはようございます。一昨日、那覇市の末吉公園というところで蛍を見ました。2回目です。市街地の真ん中で見れるんですねぇ。驚きです。

暗闇に浮かび上がる、ほんの一瞬の幻想的な光。が、あまりにも儚く消えてしまう。
瞬時のタイムスリップ! 純然と子供に戻った錯覚さえします。不思議です。蛍は。


さて、「光つながり」というわけでもありませんが、現在、並行して読んでいる本の1冊が量子力学です。
 「光は波なのか、それとも粒子なのか?」なんてことから始まって、いきなり難しい!
私にとっては 『マンガでもわからない量子力学』 としか思えません。

なぜ今、こんな本を手に取ったかというと、量子力学も栄養学とまったく関係ないわけではないこと。それ以上に、仕事の一つであるエネルギーバランス測定とは密接に関っている、と感じ取ったからです。

ともあれ、まだ読んでいる途中。多少でも理解できたらブログに書いてみます。

2017年6月6日火曜日

動的平衡

土曜日、Eテレ「SWITCHインタビュー達人たち」という番組で、生物学者の福岡伸一氏が音楽家・坂本龍一氏と対談をしていました。

福岡伸一氏は、ベストセラーとなった『動的平衡』の中で、タンパク質の同化(合成)と異化(分解)の均衡を保つことがどれほど重要かを解いています。

食べ物の種類、つまり食環境が私たち生物のありように大きな影響を与える。私たちの身体は、たとえどんな細部であっても、それを構成するものは元をたどると食物に由来する元素なのだ。
新たなタンパク質の合成がある一方で、細胞は自分自身のタンパク質を分解して捨て去っている。
なぜ合成と分解を同時に行っているのか?
この問いはある意味で愚問である。なぜなら、合成と分解との平衡状態が「生きている」ということであり、生命とはそのバランスの上に成り立つ「効果」であるからだ。

番組の中では、「生命現象は作ること以上に壊すことをやめない」「壊すことの重要性を認識しなきゃいけない」と、合成ばかりにクローズアップしがちな現代科学に警鐘を鳴らしていました。

私も最近の研修や講習で力を入れている部分です。分子栄養学で云う「タンパク質をしっかり摂る」ことの根拠であり、このことが分かっていないとタンパク質の学習が表面だけになってしまう恐れがあるからです。


ところで、対談の中で「音楽の起源は?」という話題がありました。それに対する福岡氏の見解がじつにユニークでした。おおよそ次のようなことです。

人間の体には元々音楽に近いものが存在している。心臓は一定のリズムで動いている。呼吸も通常は同じ間隔で繰り返している。脳波もそうだ。
これは生命の律動じゃないかと思う。この律動的な響き、つまり「奏でている」ということが生きているということでもある。
だが人間は、そんなことは忘れて日々を送っている。人間たちに生きていることを思いださせるために、外部で生命の律動を奏でようと試みたのが音楽ではないのか。

おもしろい! ロマンチック!
本当かどうかは知る由もありませんが、そういう発想が湧き出てくることが私には羨ましくてなりません。
狭い世界に閉じこもっていないで、もっともっと視野を広げる必要がありそうです。

この番組、10日午前0時(金曜深夜)から再放送があります。

2017年6月2日金曜日

梅雨の体調管理

おはようございます。昨日は、紫陽花(あじさい)を見るために、本部町の「よへなあじさい園」へ初めて行きました。
期待値をはるかに超えるスケールでした。30万輪の紫陽花が咲き誇っています。かつて見た鎌倉の明月院や長谷寺にも負けていません。
この紫陽花は、今年で満100歳になる、よへなウトさんが60歳くらいから40年掛けてコツコツ手入れをし、増やしてきたそうです。いやはや脱帽。
まさしく梅雨が似合う花です。

沖縄は梅雨の真っ只中ですが、北海道を除く本土では、これから梅雨入りします。
梅雨になると体調を崩す人を見かけます。自律神経のバランスが乱れて、だるい、頭痛、腹痛といった症状が現れやすくます。

梅雨時に体調が崩れやすくなる主な原因は、気温差です。雨が降ると急に気温が下がったり、雨があがってカラッと晴れると一転して温度が上がったりします。本土ではすでに真夏日を記録していますから、梅雨入りするとこの気温差が心配です。

同じ日でも朝夕は冷え込むことがあり、体温調整がむずかしくなります。沖縄の今年の梅雨は、比較的過ごしやすい日が多いのですが、早朝や夜は肌寒さを感じることもあります。
服を一枚持って出掛ける、など十分な体温対策を取ってください。

2017年5月29日月曜日

賞味期限のウソ

おはようございます。先日の東京出張に携帯した本の話です。
今回は栄養学や生理学からは離れて、軽く笑い飛ばせるものを、という気分でした。そこでバッグに入れたのが、『笑う中国人』(文春新書)という本。

その中にあった、魚屋と客の会話。
「この魚、私が先週買ったのと比べると活きが悪いわよ」
「そんなことありませんよ。同じですよ。だって同時に仕入れたんですから」

これは賞味期限というよりは消費期限の話ですね。いくらなんでも、これを食べてはいけないことは誰でもわかります。では、この魚は一体いつまでだったら美味しく食することができたのか、つまり賞味期限となると意外とむずかしくなります。賞味期限の根拠や詳しい内容について知っている人は多くはありません。

『賞味期限のウソ』という本が出版されています。 

表紙の写真に「卵は57日間、生で食べられる!」と書いてあります。
日本卵業協会によれば、卵の賞味期限は、産卵後1週間以内にパックし、パックしてから2週間後の日付です。そして、この2週間の根拠はというと、「夏場に生で食べる」ことを前提にしているそうです。
まさか、そんな人はいないですよね。夏場であれば間違いなく冷蔵庫に入れるはずです。

本にある57日間というのは、気温10℃くらいの冬場であれば、そのくらいは生で食べられる、という意味です。もちろん2カ月を過ぎても、冷蔵保存であれば賞味期限は更に長くなりますし、加熱料理にすればまったく問題はありません。
賞味期限は、あくまでもアバウトな目安です。あまりにも厳格にそれを守ろうとしている人は、知らないうちに大切な食品を無駄にしているかもしれません。

スーパーなどの小売店の多くは、賞味期限よりもっと手前の日に商品を撤去します。賞味期限全体(3週間)の3分の2のところに「販売期限」を設定し、その日になると棚から撤去するという「3分の1ルール」というものがあるそうです。
撤去しても、実際には廃棄せずに、惣菜など調理済食品に回っているのだと思いますが、知る由もありません。

2017年5月23日火曜日

分子栄養学講習・続編②

おはようございます。栄養学講習の2日目は、いよいよ現場に密着した応用編です。
じっさいに加盟店にいらっしゃるお客様(患者さん)は、そのほとんどが何らかの生活習慣病を持った方です。それぞれの疾病に対して、温熱療法に加えてどのような栄養アドバイスをしたらよいのか、時間のかぎり検討を加えました。

今回取り上げたのは、高血圧、糖尿病、高尿酸血症・痛風、脂質異常症、そして動脈硬化、動脈硬化が引き起こす病気、さらには骨粗しょう症、アレルギー、PMS(月経前症候群)をはじめとする女性の体のトラブル、といったことまで学習しました。

今回は、血液検査表をそれぞれ持参していただきました。検査数値から脈圧(心臓が血液を送り出す圧、心臓に掛かる負担の大きさ)や動脈硬化指数のチェックを行いました。
また、5月12日ブログで取り上げた私の検査結果の問題点、その原因の推測、推測の確認、起こしたアクション、という一連の流れを理解していただきました。

この血液検査表を使った学習は、じつは予告編でした。次回、秋に予定している実践編では、血液検査表を分子栄養学的に読み取り、お客様により的確なアドバイスが出来ることを目指しています。
言い方を変えれば、2月の基礎編、今回の応用編も、血液検査表を用いた栄養療法にたどり着くためにやっていた、と言ってもいいかもしれません。

準備も大変になりそうですが、それよりも皆さんと勉強できる楽しみの方が上回ります。
待ち遠しい秋、になりそうです。

2017年5月19日金曜日

分子栄養学講習・続編①

こんにちは。13日(日)と14日(月)の2日間、都内で再び栄養学集中講習を行いました。今回も11名の勉強熱心な受講者と一緒に、密度の濃い時間を過ごしました。

初日は、前回の講習で出来なかったことを学習しました。脂質、糖質、食物繊維、酵素、腸内環境、添加物。

分子栄養学の立場で考えれば、脂質はとりわけ重要です。体をつくる材料として一番多いのは(水を除けば)タンパク質ですが、それに続くのが脂質だからです。
それも、ただ量が満たされていればよいということではありません。何の油で構成されているかという「質」が健康状態を左右するからです。

そこで重要になってくるのが、オメガ3(おもにEPA / DHA)とオメガ6(おもにリノール酸)の比率。この比率を適正に近づけるのが如何に難しいのかを、具体的に食品に含まれる量を引き合いに出して説明しました。

もう一つがコレステロール。これも大切なのはLDLとHDLのバランス。コレステロールがよくないのではなくて、このバランスが崩れたときに動脈硬化のリスクが高まるのが問題です。
講習では、何がそのバランスを崩すのか、逆に何がバランスを整えるのか、ということを学習しました。

それ以外にも、
「なぜ、外食や中食には揚げ物がやたらと多いのか?」
「なぜ、『メガビタミン』があって『メガミネラル』がないのか?」
「なぜ、40歳を過ぎると体は衰えていくのか?」
「高校時代の食物繊維不足が乳がん発症リスクを高める」
といった興味深い話題についても一緒に考えていただきました。

初日の講習終了後は、例によって懇親会。あっという間の3時間でした。
楽しすぎて、写真撮影を忘れてしまいました。
(つづく)

2017年5月12日金曜日

血管年齢&健康診断

おはようございます。昨日、某所で血管年齢の測定をしました。明後日から行う講習のテーマの一つ、「血管の老化」について関心を高めるための一環です。
結果はこうです。
実年齢よりも低いのはよかったのですが、40代を狙っていたので少し残念です。
「8:2」をキープしつつも、まだまだ食事の改善の余地がありそうです。


話かわって、少し前のことですが、3月に受診した健康診断の結果が出ました。それがこれです。
聴力が弱いのは昔からなので仕方ありません。だから声が大きいのでしょう。
それ以外は、ABC評価だけ見ると良好のように見えるかもしれません。ほとんどの人は、ここで「健康そのもの」と安堵してしまうのですね。

しかし、生理学や分子栄養学を学んでいくと、あるいは紙面に表記してある「基準値」の意味を知ると、とても手放しでは喜んでいられません。ある種の大切な栄養素の不足がこの表から読み取れるからです。
具体的なことは追い追い書くとして、ここでは基準値のことだけ触れておきます。

検診で用いられる基準値とは、20~60歳くらいの健康な人(この定義が怪しい)の検査結果をもとに、上限と下限の2.5%ずつを外したもので、残りの95%の人が含まれる範囲を「基準値」とするわけです。
したがって、基準値=適正値 では必ずしもありません。より積極的な予防、健康増進を求める人は、このことを押さえておく必要があります。


ところで私、健康診断に含まれる胃のバリウム検査は毎回パス(拒否)しています。
理由は放射線被曝です。やり方や技師によって時間は変わってきますが、いずれにしても数分のあいだ被曝し続けるのですから、その量は看過できません。

この表が掲載されていた『週刊現代』3月11日号には、以下の記事もありました。

実は患者にはほとんど知られていないが、この技術は日本で開発されたもので、このような検査法を行っているのは日本だけである。世界に広がらない理由は単純で、検査の意味がないからだ。
新潟大学名誉教授の岡田正彦氏が語る。
「バリウム検査で行われる胃がん検診については、ランダム化比較試験(偏りを避け、客観的な治療効果を測るために行う試験)がまったく行われていません。つまり、日本の胃がん検診を受けると余命が延びることを示すデータは一切存在しないのです」

別の識者のコメントで、「バリウムや胃カメラを飲んでも5%しか、がんは見つかりません」とも。

胃カメラについても、私は40歳を最後に受けていません。
理由は「5%」以外にもあります。が、今回はこのくらいにして、それが掲載された記事を見かけたら、そのときに紹介するとします。


明日から東京出張。2月に開催した栄養学講習の続編です。私の健診結果の何が問題なのか、取るべきアクションは? といった実践レベルのことも盛り込みます。
動脈硬化(血管の老化)に関しても、たっぷりと。
勉強熱心な皆さんにまた会えることを、ワクワク楽しみにしています。

2017年5月7日日曜日

8:2 の法則

おはようございます。大型連休も今日で終わりです。琉球温熱の本院では3日~5日の3日間お休みでした。
3日間。通常であれば、栄養学の書籍を片手にじっくり勉強の時間に充てるところです。東京での栄養学講習も迫っていますし。
しかし今回は、気分転換にまったく違う本を楽しみました。

マンガです。焼き物の街、萩(山口県)を舞台にした陶芸ロマン『緋が走る』全15巻。
タイトルの由来は、こうです。

15年くらい前、30代のときに読んだものを、もう一度まとめ買いしての読み返しです。
焼き物も萩の街も大好きな私にとっては興味を引かれますが、こんなマニアックなマンガを読む人は今どきほとんどいないでしょう。当の私が「こんなマンガがあるのか」と驚いたくらいですから。

ストーリー等は書き始めるとキリがないので書きません。
ただ、この中で妙に頭に残っている一場面がありました。

師匠が弟子に指南する言葉。それは、用が8、美が2
「陶芸家たるもの、自分の作品、すなわち美を追求したいのは誰もが同じ。自分の窯を持てばつい作家に走る。だが、それは全仕事量を十とすれば二にとどめなくてはいけない。
夢や理想だけを追えば百人が百人必ず潰れる。現実をしっかり見つめ、残り八は職人に徹す」

芸術を追えば用を足さぬ。用を追えば品位が落ちる。
自分の作品だけで生活していけるのは、人間国宝などほんの一握り。99%の作陶家は、日用的な茶碗や皿、小鉢などを地道に作り続けなければいけない。しかし、用だけに埋もれてしまっては、作品レベルが保てない。
その最適なバランスが「8:2」ということです。

この原理原則は、あらゆる場面で通用する気がします。

これを強引に応用して私が勝手に編み出したのが、
食事における 「8:2」 の法則

 が、予防・健康のことをしっかり考えた食事。栄養素を優先させます。
タンパク質、ビタミン&ミネラルファイトケミカルをしっかり摂り、それに腸内環境のことも考えて、食物繊維善玉菌の豊富な食材を選びます。
一方で、炭水化物はほどほどに。トランス脂肪酸酸化油、有害性が疑われる添加物は、できるかぎり口にしないよう気を配ります。

しかし、何事も禁欲的過ぎるのはよくありません。毎日3食そればかりを考えていては、食事のバリエーションが限られてしまいます。ストレスが溜まり、続かないかもしれません。
そこで、残りので、いろんなものを食べて楽しみます。カレーライス、沖縄そばやラーメンなどの麺類、タコライスやドリアなどご飯もの、年に数回はピザやハンバーガー、牛丼も。

それでも、なんでもOKということではありません。マーガリンやショートニング、合成着色料などは避けるようにしていますし、インスタントラーメン、コンビニ食、酸化油での揚げ物もほぼ食べません。最低限の歯止めは掛けています。
こんなふうに「2」を楽しむことによって、楽な気持ちで健康な食生活が続けられる、と考えています。

ただし、これは予防に備えた場合でのこと。大病を患ったときには 「8:2」 などと悠長なことは言っていられなくなります。
そういう意味からも、日頃から予防に気を使うことをお薦めしているのです。