2015年11月10日火曜日

食品添加物・キャリーオーバー③

 こんにちは。週末に立ち寄った書店でこんな本を見つけました。
















 陳列されていたのは児童書のコーナー、つまり子供向け食育関連本ということです。なかなか取っつきにくい添加物の話をキャラクターを介して伝えるのは、子どもに関心を持ってもらうためには、すぐれたアイデアに違いありません。

 そこでパラパラっとめくって中を見てみたのですが・・・。添加物に対する見解がやや甘いのが残念でした。のちに登場する着色料や人工甘味料なども、その危険性についてはほとんど触れずじまいです。
 その点については問題が残りますが、それでも「食品添加物というものがあるんだ」ということを知らせる、食育の第一歩としては意義があるかもしれません。

 

 前回、前々回に分けて、醤油せんべいとサンドウイッチを例にとりキャリーオーバーの説明をしました。
まとめると、こうなります。醤油や食パンを、「醤油」または「食パン」という完成品として販売する場合には、添加物を表記する義務が生じます。が、同じものを別の完成品の原材料の一つとして使用する場合には、その義務は生じません
消費者にとっては、納得の「な」の字もいかない制度だと思いませんか?

 このキャリーオーバーを悪用、いや上手に活用すると、いかにも添加物が少ない商品かのように見せることが可能です。本来ならば完成品に使うべき添加物を、原材料に回すという手法です。
 醤油せんべいやサンドウイッチの場合、その原材料である醤油や食パンは、製品全体に行きわたるものです。pH調整剤やアミノ酸等、香料などを完成品に使わなくても、全体を覆うような原材料にたっぷり添加すれば、それに近い効果を生み出すことができます。

 こうなると、もうトリックでしかありません。メーカー側にのみ都合のよい仕組みで、健康を考える消費者のことは眼中にもないのでしょう。同じ食品であれば、それが完成品であろうとなかろうと添加物を明記しなければいけないのは当り前のことです。
 これに対する有効な策は、今のところ思い当たりません。表記してある原材料だけでは本来ありえない日持ち、うまみ、香り、食感など、不自然さを感じるときには、キャリーオーバーを疑ってみてもよいかもしれません。

 それにしても・・・。一般によく聞くキャリーオーバーは、懸賞やクジなどで当選が出なかった場合に、懸賞金を次回の抽選に持ち越す。そういうものだと思っていましたが、この場合のキャリーオーバーは、いささか無理のある解釈のような気がします。
懸賞金と違って、添加物を完成品に持ち越されて、いったい誰が喜ぶのでしょうか?
(次回につづく)

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