2015年1月15日木曜日

ビタミン・ミネラルの欠乏症①

おはようございます。前回の日経トレンディ「1000人にアンケート!医者だけが知っている治療&健康法の真実」のなかからもう一つ。医師への質問で「健康診断の基準値について、どのように考えますか」という項目がありました。その結果は以下の通りです。
現在の基準値が適正だと思う   26%
一部厳しすぎる         16%
一部緩すぎる           9%
性別・年齢で分ける必要がある   6%
わからない・その他       43%
現在の基準値が適正だと考える割合よりも、妥当でないと考える割合のほうが高いことを示しています。「緩すぎる」を除いても、「厳しすぎる」と「性別・年齢で~」を合わせると、適正の割合に肉薄します。
この基準値についても、患者側での知識武装が必要みたいです。これについては、8月にこのブログで書きました(「健康ネタ」カテゴリー)。ぜひ読み返してください。


 ビタミン・ミネラルの続きです。
ビタミン・ミネラルが不足すると、代謝や健康に少なからず影響が出てきます。それは過去の歴史が物語っています。
ビタミン・ミネラルの歴史は、欠乏症の歴史といってもよいでしょう。
具体例でみていきます。

明治初期の軍隊を悩ませた病気に脚気(かっけ)がありました。脚気とは、神経障害によって下肢の「むくみ」や「しびれ」などの初期症状が出て、進行すると、運動障害、意識障害、呼吸困難などが起こり、最悪の場合は死に至る病気です。
この脚気により兵士が次々と倒れ、戦どころではなくなりました。

兵士の食事には、当時とても珍重されていた白米ご飯が提供されていました。ところが、パンを主食とするイギリスの軍隊では脚気の被害がありませんでした。
イギリス留学経験があった海軍軍医総監は、食事内容を替えることによって脚気を防げるのではないかと考えます。
その仮説は的中。海軍はその後、白米に麦を混ぜたご飯にしたところ、脚気患者は激減しました。


兵士を脚気から救ったのは、麦に含まれるビタミンB1でした。ビタミンB1は、神経系の正常な働きに関与します。
脱穀した米から糠と胚芽をはぎ取った白米には、ビタミンB1はほぼ含まれません。その白米を主食にしたことから、結果としてビタミンB1の欠乏をまねき、脚気を発症させていたのでした。

一方で陸軍の軍医総監は、「食事なんかで脚気が治るか!」と海軍の動向には見向きもしませんでした。その結果、陸軍では以前として脚気が続出し、戦よりも脚気によって多くの命が奪われた、という有名な話があります。
この陸軍軍医総監こそ森林太郎、作家の森鴎外です。
(次回につづく)

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