2014年9月12日金曜日

魚③(水銀について)

 こんにちは。前回は「養殖魚よりも天然魚」という話をしましたが、その点では今が旬のサンマはピッタリですね。
 「魚は安いものがよい」という人もいます。安い魚はほとんどが天然魚です。安い魚を養殖してもコストが合わないからです。
 野菜や果物と同じく、魚も旬のものが安くて美味しく、さらに脂質もよいのでお薦めです。

 栄養の観点から魚を選ぶポイントが、もう一つあります。
 あまり大きな魚ばかり食べないということです。理由は、前回述べた食物連鎖にあります。食物連鎖で小さな魚から大きな魚に移っていくのは、EPAやDHAといった脂質だけではありません。水銀やカドミウム、アルミニウム、ヒ素、鉛などの有害ミネラルも一緒に入り込みます。

 有害ミネラルが人体に過剰に入ると、視神経障害や末梢神経障害を起こす可能性があります。魚たちは、このような有害な物質を排泄する能力を持っていません。しかも、大きな魚になればなるほど、有害ミネラルをその中に濃縮されてため込みます。
 これを生物濃縮といいます。

















 有害ミネラルのなかでも、体への影響がもっとも大きいのが水銀です。水銀が蓄積すると、原因不明の倦怠感、筋肉痛、口内炎をはじめとする、さまざまな症状が現れます。さらにやっかいなのは、水銀が脳を侵食することです。すると、集中力低下、不眠、うつ症状へと進行することがあります。

 水銀の悪影響がこれだけ大きいのは、① 水銀が有益ミネラルの働きを阻害するからです。つまり、有益ミネラルが本来作用する場所に先回りをして陣取ってしまうのです。
 ② タンパク質と結合して、やはりその働きを阻害することも見逃せません。例として、ヘモグロビンの酸素運搬能力の低下があります。赤血球のヘモグロビンは、グロビンというタンパク質に鉄が4個くっついて、その鉄に酸素が結合します。ところが水銀が近くにあると、こちらと結合するので酸素を運搬できません。
 このように、水銀はあらゆる代謝障害を引き起こします。
 
 食品で水銀の量が圧倒的に多いのは、マグロとメカジキ。それに続くのは、キンメダイ、カツオ、ブリといったところです。
 日常的に魚を食べてきた日本人は、世界的に見ても、多量の水銀を蓄積していることで知られています。とくにマグロをよく食べる人は、検査をすると例外なく高い数値になります。たしかにマグロは「旨い!」のですが、ほどほどにしておいた方がよさそうです。
(次回につづく) 

0 件のコメント:

コメントを投稿