2014年6月14日土曜日

カロリー管理は栄養学か

 おはようございます。今日の朝食は何を食べましたか?体にいいものを食べましたか?
 体にいいものを、といったときに、「お肉よりも、EPAが豊富なお魚を意識して食べる」「ビタミンや食物繊維と摂るために、野菜をしっかり食べる」などを考える人は、相当勉強しているといえます。
 ただ、残念なことに、多くの人はそうではありません。「とんかつや中華料理はカロリーが高いからやめておこう」「1日○○カロリー減らして、あと○○kgやせたい」という考えの方が圧倒的なようです。世の中の見方がそうなのですね。

 私が住む沖縄では、ある放送局と新聞社が「イチキロヘラス」という健康キャンペーンを実施しています。その名の通り、カロリー管理と運動でやせましょう、という内容のものばかりです。
 鉄道のない車社会の沖縄は、とくに肥満や糖尿病が多いことで知られています。それが引き金となる脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化が増えれば、いずれは命を脅かすほどの大きな病気になります。その意味では、イチキロヘラスもそれはそれで大切なことです。
 
 とはいってもカロリー管理は、病気(未病)を悪化させないための予防ではありますが、病気にならないための予防とはいえません。肥満や糖尿病、脂質異常症を、なるべくしてなったと言ってしまえば、「厳しい」と叱られるかもしれませんが、それらは最初から防ごうと思えば防ぐことができるものです(※)。過食と運動不足が重なれば、いずれはそうなることくらいは、大人だったら普通は分かります。つまり、自己管理の問題です。
 
 それに対しては、イチキロヘラスのいっている通り「カロリーを減らして運動してください」。それ以上でも以下でもありません。しかし、そのカロリー管理を栄養学だといってしまっては、本来の栄養学の出番がなくなります。

 病気にならないために学ぶのが、本来の栄養学です。必要な栄養素を必要なだけ摂取していれば、代謝、免疫が上がり、ほとんどの病気を予防できます。カロリー以外の、タンパク質、よい脂質、ビタミン・ミネラル、ファイトケミカル、酵素、食物繊維、プロバイオティクス(善玉菌)といった幅広い知識を得て、日常の健康維持に努める。これが栄養学の目的です。
 
 逆の言い方をすると、病気になったということは、必要な栄養素を必要なだけ摂取していなかった可能性があります。予防が目的の栄養学ではありますが、実際には病気の時も出番が回ってきます。ただし、予防のときと違い、必要な栄養素を大量に摂ることになります。これを栄養療法といいます。
 この栄養療法で症状が改善することが、しばしばあります。薬に頼らずに(薬は栄養ではありません)栄養療法で病気を克服しようという人が、近年目立つようになってきました。先日の勉強会でもわかるように、治療で栄養療法を導入している医師も、少しずつ増えています。
 
 栄養は代謝・免疫を上げるだけではなく、体質を変えてしまうくらいの威力があります。健康な人にもそうでない人にも、これからは栄養学が必要な時代になっています。

※ごく一部ではありますが、遺伝性の肥満や糖尿病も存在します。

本日のセミナー、急遽「カロリーと栄養の違い」について、私がしゃべることになりました。お時間のある方は、ぜひお越しください。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿