2017年10月17日火曜日

NK細胞

こんにちは。昨日は、南城市の垣花樋川(かきのはなひーじゃー)に立ち寄りました。
車を停めて百メートルあまりの石畳道を下りていくと、うっそうと繁った森の中腹から豊かな湧き水が流れています。
ひーじゃーとは、湧き水から引いた井戸のことです。
垣花樋川は名水百選にも選定されています。
沖縄は日中は、今でも30℃を超える真夏日ですが、ここは一服の清涼感に浸れる場所です。


話かわって、ある雑誌で目に止まった記事。
先般お亡くなりになった日野原重明さんの言葉です。
通じるところがあるかもしれませんが、医聖ヒポクラテスの言葉に「病気は人間が自らの力をもって自然に治すものであり、医者はこれを手助けするにすぎない」というのがあります。

病気を治す自らの力とは、言うまでもなく自然治癒力です。人体は病原菌やウイルスに対して、それと闘う免疫力を保持しています。
ガンに対する免疫力はというと、その中心になるのはリンパ球です。リンパ球の1つにNK(ナチュラルキラー)細胞がありますが、そのNK細胞に関して最近あらたに知ったことがあります。

NK細胞は、ガン細胞に特有な構造を認識し、それを持つ細胞に対してパーフォリンというタンパク酵素を放出します。パーフォリンはガン細胞の細胞膜に穴を空け、さらにグランザイムという酵素で死滅させます。
その見事な映像が、先日のNHKスペシャル「人体」のなかで流れていました。

ここまでは家庭向け書籍にも書いてありますし、多くの人が知っています。

それに加えて、次のような威力も備えています。

ガン細胞表面にはアポトーシス(自然死)につながるスイッチがついています。普段はこのスイッチは封印していますが、NK細胞はこれをオンにします。
ガン細胞内部でアポトーシス遺伝子を活性化させガン細胞を自殺させます

ガン細胞は栄養を大量に必要とするので、血管を自分の元に引っ張ってくる血管新生作用を持ちます。NK細胞はこの仕組みを妨害することによって血管新生を抑制し、ガン細胞を兵糧攻めにします

すごいですね、NK細胞は。そして、このNK細胞をパワーアップさせるのは、温熱療法とビタミンCにほかなりません。

2017年10月13日金曜日

腎臓はスゴイ!(続)

肝心要という言葉があります。今は肝臓と心臓になってますが、元々は肝腎要だったそうです。
そのくらい、腎臓は肝臓と並んで重要だということなのでしょう。

前回、腎臓におけるろ過の過程で、必要なものは再吸収し、過剰なものは排泄する、と書きました。
この必要か過剰かという判断は、腎臓単独で下しているのではなく、あらゆる臓器からのメッセージ物質から情報を受け取り、それによって区別しているそうです。
つまり、腎臓は各臓器とネットワークでつながっている、ということです。

このことは、各臓器が不調になれば、その影響は腎臓にも及ぶことを意味します。
たとえば、心不全など心機能が低下すれば血流量が減少します。すると腎臓のろ過がうまくいかなくなる、といった具合です。

この逆も然りで、腎臓の不調はそのまま各臓器にも影響します

肝硬変、高血圧、糖尿病 etc.  これらの生活習慣病も腎臓とまったく無関係ではありません。

これがもっとも悪い形で進行してしまうと、多臓器不全。近年、腎臓と多臓器不全の因果関係が注目されている、と番組では報告していました。

腎臓、大切にしましょうね。
家庭用温熱器をお持ちの方は、今日から腎臓もしっかり温めてください。腰のあたり、背骨から2~3cm空けた両側です。

2017年10月8日日曜日

腎臓はスゴイ!

NHKスペシャル「人体」・第1集・腎臓の録画を見ました。もう驚くことばかり。
腎臓といえば、普通は「尿をつくる場所」くらいの認識しかありませんが、じつに多様なメッセージ物質を放出して、全身のさまざまな臓器と情報交換を行っているという内容です。
だからこそ、第1集に腎臓を持ってきたのでしょう。

腎臓の内部にはネフロンという特殊な構造が存在します。そこに流入した血液は老廃物などをろ過して、きれいな血液に生まれ変わります。不要なものとして体外に排出されるのが尿です。

ところが、尿をつくると同時に、巧妙なメカニズムによってミネラルなど、血液の成分調整をしているのです。
その巧妙なメカニズムを描いたCGがスゴイ! 感動さえ覚えます。

まずは糸球体という所で、赤血球やタンパク質など大きいものを除いてろ過されていきます。
わかりますか? 網状になっている壁の穴に、吸い込まれるようにろ過されていくのです。
ろ過されたものを原尿といい、尿細管の中に入ります。

原尿の中には、アミノ酸やブドウ糖、ミネラルなど、まだまだ必要なものが残ってます。これを再吸収するのですが、このしくみがビックリ! 各々を吸い込むポンプのようなものが散りばめられています。

こうやって必要なものを再吸収しますが、すでに過剰なものに対しては、ポンプの口を塞いで入らないようにします。そして、尿と一緒に排出されます。

腎臓の本当の役割は、血液の成分を適正に調整する血液の管理者だったのです。「尿をつくるだけ」などと言っては、腎臓に怒られそうです。

2017年10月3日火曜日

人体のネットワーク

NHKスペシャル「人体」シリーズ、ご覧になりましたか。
土曜日のプロローグ編は、「人体の巨大ネットワーク」がテーマでした。

従来の常識では、「脳が全体の司令塔となり、他の臓器はそれに従う」となってました。
しかし、最新科学はその常識を覆しました。体じゅうの臓器が、脳とは関係なく互いに直接メッセージをやりとりし、あたかも会話するように情報交換することで私たちの体は成り立っている、というものでした。
たとえば、心臓と腎臓の会話で血圧の上げ下げ、腎臓と骨の会話で造血の調整、といった具合です。

その会話の手段は、ホルモンやサイトカイン、マイクロRNAといったもの。番組では、それらを総称してメッセージ物質と呼んでいました。
このメッセージ物質はがんの予防や転移にも関わっている、という事例も紹介されていました。
もちろんメッセージ物質は血管を通って移動します。つまり、メッセージ物質の効果を上げるのも血流次第ということかもしれません。

いずれにしても、私が研修等で使用している生理学のテキストも、再度見直さなければいけないかもしれません。
この番組の再放送は、今日の深夜0:10からです。

翌日放送された、第1集「腎臓が寿命を決める」は、録画したものを明日か明後日に見る予定です。
その再放送は、明日の深夜1:00からです。

2017年9月30日土曜日

酵素ドリンク

おはようございます。
今晩から、こんな番組がはじまります。


今晩はプロローグで、明日10月1日に、第1集「腎臓が寿命を決める」というタイトルで放送予定です。
おもしろそうですねぇ。この2人の掛け合いですから、かなりマニアックな部分までの探求があるのでしょう。
楽しみながら勉強してみます。



ブログでは、何回か酵素を取り上げました。前回は、商品名まで挙げて消化酵素を紹介しました。
ここで混乱しがちなのが、酵素ドリンク酵素ジュース、あるいはスムージーのような商品です。○○酵素といったネーミングの商品もあるので、消化酵素剤と同じものだと勘違いしがちです。
しかしこれは、生の酵素がたっぷり入ってはいるものの、消化酵素とは別物です

もちろん、体に悪いものではありません。そこに含まれる酵素で、使っている野菜や果物をおおむね自己消化します。その分だけ消化器でつくる酵素を節約できます。
もちろん、ビタミンミネラルもしっかり取れます。
ただ、一緒に食べた他の食品までを消化するだけの作用はありません。
ややこしいところですが、皆さんはぜひとも区別してください。

参考までに、消化酵素のサプリメント(医薬部外品を除く)は意外なくらい流通していません。
酵素の認知度がまだまだなので一定の販売が見込めない、というのも理由の一つでしょう。
もう一つ、サプリメントの場合、「消化酵素」を商品名にすることは法に抵触するそうです。このあたりもサプリメントとして広がらない一因のようです。

2017年9月25日月曜日

消化酵素

ある本に、こんな図がありました。食品別の胃内滞留時間です。
やや例が少ないですが、半熟卵(温泉卵)が胃に負担を掛けないことは、この図からも分かります。
図にないものをいくつか追加すると、果物20~30分、野菜1~2時間、卵焼き、牛肉(煮物)2時間45分、豚肉、かまぼこ3時間15分、天ぷら4時間、バターはなんと12時間 !! があります。
果物の消化のよさは一目瞭然です。

関連して、タンパク質の消化酵素について話を続けます。
タンパク質やビタミンくらいは知っていても、酵素と聞けば「洗剤?」と言われるほど、まだまだ知られていません。
エドワード・ハウエル博士が『酵素栄養学(enzyme nutrition)』を記したのが1985年。まだ30年ほど前のことですから、ピンとこないのも無理からぬことです。

わかりやすい例で説明します。
胃がん、または膵臓がんを患っている方がいるとします。栄養指導としては、代謝を上げて体質改善、患部の修復のために、まずは十分なタンパク質とビタミンを推奨します。
が、タンパク質を分解するのは、おもに胃と膵臓(※)です。そこを患っているということは、消化機能も低下していることが考えられます。

その状態で闇雲にタンパク質を入れても、しっかりアミノ酸まで分解されずに腸に届いてしまう可能性が高くなります。
すると、何回も登場している未分化タンパクが発生してしまいます。
この事態を避けるために、外からも消化酵素を入れて分解を助けてあげる必要があります。

具体的な消化酵素としては、医薬部外品の「強力わかもと」「新タカヂア錠」があります。
あるいは、以前は弊社でも扱っていた「パパイア酵素」を通販等で取り寄せるのも一案です。

この話を書いたのは、この1カ月以内に胃がんの方、膵臓がんの方との接点があったためでもあります。当然ですが、それ以外にも、慢性胃炎、萎縮性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、膵炎の場合も同様です。
さらに言えば、消化器系疾患がなくても、40歳を過ぎたあたりから体の消化酵素生産機能は下降線を辿りますので、やはり消化酵素の補給は必要だと、私は考えます。

※正確にいえば、タンパク質を分解するのは膵臓ではなく十二指腸です。ただ、十二指腸で使われるタンパク質の消化酵素は膵臓で作られます。

2017年9月20日水曜日

酵素栄養学

前回は酵素抑制物質の話をしました。酵素抑制物質は、タンパク質消化の大きな妨げになります。
私は今、わけあって「食物の消化」について勉強し直しています。良質な栄養素をいくら口から入れても、消化しなければ、腸から吸収されなければ栄養摂取したことにはならないからです。

消化レベルを左右させる要因はさまざまありますが、そのうちの1つに消化酵素があります。胃や膵臓などの消化器で生産、分泌される消化酵素、および食物そのものに含まれ、外部から摂取可能な食物酵素を指します。

消化酵素を栄養学の視点で解明し、「タンパク質やビタミンと同様に外からも取り入れなければいけない」と初めて主張したのは、エドワード・ハウエル博士です。1985年、その著書酵素栄養学enzyme nutritionにおいて、その理論が展開されています。

そこで、私も今一度『酵素栄養学』を読み返すことから始めています。
翻訳されたものが、この本です。
まったく別物のような邦題が与えられていますが、原題は紛れもなく『enzyme nutrition』です。

ハウエル博士がこの本でもっとも言いたいことは、消化のことに限定すれば、以下に集約されます。

消化酵素は、食べたものの種類(タンパク質、炭水化物、脂質)や量によって、その消化のために必要な種類、または量の消化酵素をつくる。
裏を返せば、必要以上の消化酵素はつくらない。たとえば、タンパク質がまったく含まれないものを食べたときにはタンパク質の消化酵素はつくらない。
これを「消化酵素の適応分泌の法則」という。

このことは、消化酵素は消耗品であり温存しながら使っていくものであると言いかえることもできる。
外部から食物酵素を含む生の食物やサプリメントで補強すれば、消化作業に費やされるエネルギーは少なくて済み、消化酵素も温存でき長持ちする。その温存された量だけ代謝酵素の活性を促す。
逆に、加熱料理や加工食品など、酵素が死んでしまった食物ばかりを食べていると、消化酵素を早く使い果たしてしまい、その影響は代謝にも及ぶ。

この本は、現在中古でしか手に入りませんが、ほとんど同じ内容が書いてある下の本であれば容易に入手できます。


このブログで紹介した酵素に関する記事は、以下をご覧ください。